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「自信を持って!」―苦手意識を乗り越えさせてくれた上司の一言
中途社員として入社した会社に勤め始めて丸4年がたち、約8回目の評価の時期がやってきた。評価の時期になると、「パフォーマンス評価」と「コンピテンシー評価」という2つの軸で、ここ約6ヶ月間の自分の業務を振り返らなければならない。
「パフォーマンス評価」は、振り返ることも成果を伝えることも、事実に基づいて淡々と整理できるので比較的簡単だ。問題はコンピテンシー評価である。「コンピテンシー評価」は、期待される行動を継続的に発揮できていたかを評価軸としており、11個の要素から構成されている。その中に「戦略策定」というコンピテンシーがある。
入社以来、当時の上司から「あんでぃーぬさんは戦略策定のコンピテンシーに課題があるので、開発が必要ですね」と言われ続けてきた。そのため、コンピテンシー評価の時期になると、苦手意識が根強く残る「戦略策定」というコンピテンシーをどのように仕事で発揮したのか、血まなこになって探すも結局見つけられず、いつもとても低い自己評価をつけていた。
ちなみに、広辞苑で「戦略」を引くと「戦術より広範な作戦計画。各種の戦闘を総合し、戦争を全局的に運用する方法(後略)」とある。
そんなある日、組織変更で入社以来4年所属していた部署に君臨していた上司が交代した。新しい上司に変わって初めての評価の時期。やはり私は直近6ヶ月で「戦略策定」できたことが見つけられず、低い評価をつけたまま評価記入シートを提出した。そして新しい上司との評価面談の際、言われた一言が今でも私の支えとなっている。
「あんでぃーぬは、いつも戦略策定してるよ。戦略というのは、いわゆる会社の方針を決めることとか、大きなことばかりを思い浮かべる人が多いけど、実際には毎日あなたが仕事で実践してくれていることそのものだよ。例えば、チームのリソースが不足しそうなことを予測して対策を考えることや、AIを活用しなければならない潮流を見て、AIを活用した仕事の仕方を提案して実践すること。それはすべて戦略を策定して実行していることだよ。自信を持って!」と、言ってくれたのだ。
4年間積み重なった苦手意識はなかなか拭い去ることが難しいが、上司に言われた「自信を持って!」という言葉は、不安を感じたときにいつも私を支えてくれるお守りのような存在になっている。
今は転職し、時折メッセージのやり取りをする関係になっているが、この場を借りて伝えたい。「ありがとう。」