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【サービスチーム#番外編】星野リゾートで求められるのはゼネラリストかスペシャリストか?

こんにちは。あんでぃです。

『おもてなし産業をかっこよく』
を合言葉に、星野リゾートの働き方の特徴であったり、
現場で働いていて感じることなどをお伝えしていきます。

ここまで5回にわたって星野リゾートの特徴的な働き方でもあり、組織文化でもあるサービスチームについてご紹介してきました。

今回は、そんな星野リゾートで求められる人材とは?というテーマでお伝えします。※あくまで個人の見解です!

一般的な宿泊業で求められる人材は?

一般的な大規模なホテルに宿泊する時をイメージしてみましょう。
ホテルに到着すると、
ポーターの人が荷物を運んでくれて、
受付ではフロント担当者がチェックインの手続きをしてくれます。
夕食時には、フロア担当の方がサービスをしてくれて、
厨房では、料理担当のシェフが調理をしてくれます。

このような一般的なホテルにおいて、求められるのは専門性。
例えばポーターの場合、
行き交うたくさんの方々の中から困っている方をケアしたり、
常連の方を見つけてその人にあった気遣いをしたりと、
お客様に合わせたサービスを見極めて、
的確に用意するという専門的なスキルや心構えが求められます。

役割が明確に分かれているような組織では、いわゆるスペシャリストが求められると言えるのではないでしょうか。

サービスチームで要求されるものとは?

一方で、サービスチームではさまざまな業務に対応します。
その時その時の状況に合わせて、業務が変化しますので、常にどんな業務もこなせるようになっておかねばなりません。

コロナ禍では、お客様の行動もだいぶ変わったように感じています。
今まで観光してからチェックインするというのが当たり前でしたが、
観光せずに早めに宿に向かってゆっくりしよう!
という方も多くなってきました。
チェックインが始まる時間帯よりも先に到着する方も。
そんな時に、チェックイン担当者が少なければ、他の業務をしているスタッフに対応してもらうこともあります。
「私は清掃担当だから」
「私は調理しかできないから」
と言うのではなく、
「今優先するものは何?なるべくお客様をお待たせしないことだ!」
と自ら考え行動するのがサービスチームなのです。
つまり、サービスチームにおいては、
専門的なスキルよりも、汎用的に対応できるスキルが必須となるのです。

では、専門的なスキルは必要ないの?
となりそうですが、実のところ、それだけではないというところが面白いところです。

サービスチームに必要なものは汎用的なスキルだけではない

我々はなぜサービスチームを取り入れるのか?
ピークタイムが異なるさまざまな業務を、人員配置することで無駄な時間が減り、人件費を下げることができる、といった生産性のメリットだけではありません。
多くの業務に携わることで視野の広さを手に入れて、お客様に様々な提案ができる…よりクリエィティブな働き方になるとも言えます。
そして、その先にあるものは、多くの部署を横断するような新しいアクティビティーの創造。

そのような創造性を発揮するために必要なのが、専門性の深さなのです。
自分の得意、好きといった専門性を活かして、お客様が感動するサービス考え出す。
もちろん新しいことや変化には社内での衝突や批判はつきものです。
専門性に基づいた、熱意・情熱があってこそ、困難な壁や障壁にも負けずに、やりきるためのエンジンとなります。


サービスチームの本質を活かして森全体に人を呼んだ人

先日、義理の母のお誕生日祝いを兼ねて、義妹夫婦とリゾナーレ熱海に宿泊に行ってきました。

可愛すぎる姪っ子にメロメロになりながら、

ボールプールで遊んだり、

コック姿に感激したり、

翌日にはツリーハウスのある森の冒険を楽しみました。

そんな森の仕掛け人のストーリーがサービスチームならではの発想だと感じます。

仕掛け人でもある松田さんはマネジメントのお仕事だけでなく、魅力創造のお仕事やキッズアクティビティクラブのメンバーとしてもマルチに活躍されています。
放置されていた森を
「ツリーハウスだけではなく、森全体に人が集う」
をコンセプトに2年半かけて、森の空中基地くすくすを完成に導きました。
完成後には、
挽きたてのコーヒーを楽しんだり、
足湯をしたり、
陶芸教室を行なったり、
とさまざまなアクティビティーを企画。
これらは全て、それぞれのスタッフの得意分野を持ち寄ったとのことです。

汎用性と専門性が掛け合わされた唯一無二のアクティビティーだからこそ、多くの人が集っているのだろうなぁと、私も姪っ子の笑顔を思い浮かべながら感じるのです。



つまるところ、星野リゾートに求められる人材。
それは、
ゼネラリストとして多様なスキルを身につけ、スペシャリストとしての専門性を併せ持つ人材
ではないでしょうか。

そして、サービスチームの本質とは、
視野の広さと専門性の深さを併せ持ち、創造的な人材として活躍すること
だと私は感じています。


※TOP画像はリゾナーレ熱海のソラノビーチ Books&Cafe
熱海の絶景を眺めながら砂浜で読書体験ができるのが嬉しい。


『おもてなし産業をかっこよく』
あんでぃでした。

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