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充分に生きたら道を譲る

「弱いものから狩られる。そういうものだよ」

「弱いものが死なないと、行き詰まるからね」

「もう充分生きたから、死んでもよかった」

有川ひろ 「みとりねこ」 講談社文庫 の中の一編「猫の島」


猫の島と言われる竹富島が舞台のこのお話。
これは、その話に登場するおばあさんが言ったせりふです。

じつはこのおばあさん、昔、海でおぼれかけていたときに、人間に助けられたことがある猫の化身です。

ここでは詳しくは書きません。
ご興味があれば、是非、読んでみて下さい。


人間であれ動物であれ、逆らうことができない自然のことわりを改めて思い出させられて、ぐっと胸に響いた言葉でした。

充分に生きたら道を譲るのが、生きるものすべての正しい道だと思うのです。

そのためには、まず、充分に生きたと思えるように、生き尽くさなければと思うのです。

漫然と生きて、ただ命を永らえることで、後の世に行き詰まる現状をつくってはいけないと思うのです。


年をとったら弱る。
弱ったらいづれ命を終える。

自分がいなくなった後にも道は残る。

「譲った道に花が咲くように生きたい」
そう思った今朝の読書でした。







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Andrea@ポジティブマインドクリエイター
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