
「善人」のやめ方」を読んで

ちょっと刺激的なタイトルで、それに惹かれて読んだ本です。
スッキリした読後感です。
もっと肩の力を抜いて生きようと思えます。
人間は自分の頭に浮かぶ忌まわしい考えを忘れ、
他人の中にそういうものを発見すると
腹を立てるのである。
自分にも思い当たることがあります。
不完全な自分を受け入れられず、それを恥じて、完全な人間に、つまり、善人になろうと努力します。
努力すること自体は悪いことではありません。
ただ、そればかりでは、人生が苦しくなってしまいます。
モームが言っている通り、自分がこれだけ努力をしているのに、その努力をしていない人に対して、怒りを覚えてしまうようになるのです。
作者のひろさんはだから、こう言っています。
ー善人であることをやめましょうー
人間はみんな不完全な存在ですから、善人というのはつまり偽善者です。
だからこの提案は、
「偽善者であることをやめましょう」
と言ってもいい。
人間はもともと善人ではない。
これは、肯定でも否定でもなく、単なる事実なのです。
そんな自分も他人も受け入れなさいということなのですね。
それと同じように、自分の欠点も受け入れ、欠点こそが個性なのだということにも気づいた方がいい。
そうすれば、無駄に、自分や人を批判して苦しい人生を生きなくてすみます。
人生は楽しむためにあるのですから。
とは言っても、人生苦しいことが多いですね。
というか、苦しいことがほとんどです。
その苦しみをどうやって生き抜くか。
ひろさんは、こう書いています。
苦痛をじっくり苦しめばいいのです。
逃げ回っている方が苦しくなることは、私も何度も経験済みです。
今の自分のままでしか生きられないと、
腹をくくる。
開き直る。
身もふたもないと感じますか。
でも、これが事実だと思います。
ならば、度胸を決めて、責任をもって、
自分の人生を自分の好きなように生きればいいのだと思います。
はぁ、やっぱり、スッキリした読後感です。
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