病み患い日記#3 完全左脚ブロック
☆「病み患い日記#2 カテーテルアブレーション」の続きです。
大騒ぎのカテーテルアブレーションだったが、先生や看護師さんたちのおかげで無事、不整脈は止まった。
13時から手術が始まり、終わったのは16時過ぎ。終わってからようやく全身麻酔が効いてきたかウトウトしていた。もう何も心配しなくていいんだ…やっと安心することが出来た。
次の日の朝、右足付け根の出血を確認してもらい、少しずつ歩く練習を始めた。なるべく早く普通に歩けるよう食事も自分で取りに行った。
不整脈は治まっているので、明日の退院許可が出た。いそいそと退院準備をして、その夜は「明日、家に帰れる」と嬉しい気持ちで眠りについた。
退院当日、朝食を終えてから心電図の検査をしに移動した。
自分でも心臓の動きが普通のリズムになっていると分かる。ようやく安心して心電図検査を受けられることが嬉しかった。すると、検査技師の方の様子がおかしい。急に別室へ行き、誰かと電話をしている。
「…先生はいますか!ええ、ええ…いや、左脚ブロックが出ているんですよ!」
緊迫した雰囲気がこちらまで伝わる。検査室は静かなので話し声は全部聞こえた。検査技師が検査室に戻ってきて、私に尋ねた。
「今回、何の手術だったか聞いていますか?」
どういう意味だろうか…と思ったが、
「期外収縮があり、頻発だったのでカテーテルアブレーションをしていただきました。」
と、答えた。
検査技師は頷きながら、左脚ブロックが出ていることを説明してくれた。そして部屋に戻り、担当医が来るまでベッドで横になっているように言われた。
もう数時間したら夫が迎えにくる。すぐに退院出来るよう準備も万端だ。あとは心電図ホルターを外して着替えるだけだった。
すると今回付いてくださっている研修医の方々が次から次へとやってきた。
「聞きました!大丈夫ですか?痛みや辛さはありませんか?」
痛みも辛さもないことを伝えると、これから会議を行い、どうするか話しあうそう。もしかすると今日の退院は難しいかもしれないと言われる。気が遠くなりそうだった。
夫はもう家を出ているはずなので、もし退院出来なくなるとしたら、先生から説明してくださるだろう。ベッドに横になりながら悲しい気持ちになった。
しばらくして先生が来て、今日退院して良いとおっしゃった。
「ここに来る前にも左脚ブロックが出ていたよね。もう一度カテーテルをやるか考えたが、今、胸の痛みがないのなら少し様子を見てみましょう。」
もうカテーテルは懲り懲りだったので、先生の言葉は本当にありがたかった。
1ヶ月後に診察することになり、その間痛みや失神などがあったら、すぐに連絡するように言われる。
完治した状態ではないが、何とか退院し、家に戻ることが出来た。1週間は自宅安静と言われていたので、右足付け根の出血が完全に止まってから職場に復帰した。
つづく
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