WMN48~ワンパンマンを観て泣いた48歳

あああ。9連休長いなーと思ってたらもう明日で終わりとか!!!どこも行かなかった買い物2回だけ、髪切ったくらい。何も残らなかった夏休み…と思いきや!!!この夏の一番の収穫ですよ。

ワンパンマン。アニメね。一気見しちゃったんだけど、号泣したね。全煮魚が泣いたよ。全力で。そもそも、ワンパンマンを観ようと思ったきっかけが、3年前に働いてた学校で学生たちの間で流行ってたのを、なんとなく覚えてたから。で、7月に一挙放送があったのを録画して放置してて。せっかくだから休みの間に見ようと思って流したのがきっかけ。他にも録画してた中にはBananaFishとかハガレンとかもあったんだけど。

知らない人のために簡単な解説。ワンパンマンってのは、趣味でヒーローをやってるサイタマって25歳の男性が、努力の末にパンチ一発だけで敵を倒せるくらい強くなって、それからの話。one punch manで、ワンパンマン。どうして強くなったとかは描かれてなくて、世界設定は、怪人・怪獣が出現しまくる世の中。ウルトラマン的な怪獣とかが普通に出てくる世界。一人暮らしのフリーターっぽい生活の中で、時々戦いに出ていくの。

暴力とか格闘系は苦手めな煮魚だけど、描こうとしているものとか、盛り上げるとこがそこじゃない話だと受け入れられるのね。例えば、たけしのアウトレイジも見れたんだよね!でも1まで。2はしんどかった。暴力シーンが多すぎるとその裏にある真意に辿り着くまでに心がダウンしちゃう。
で、その点、ワンパンで済むからこのアニメは誰得よってくらい煮魚向き。主人公以外のキャラは苦戦するから戦闘シーン長めなんだけど、怪獣対超人だから、暴力ってよりSFみが増してるのも良かったのかな。現時点で18話まで見てるんだけど、1期、特に6話から10話くらいまでが最高に良かった。

泣きポイントはいくつもあるんだけど、煮魚的に最初の山場は7話。落下する隕石をサイタマが破壊して街を救うんだけど、破壊した隕石の破片が飛び散って周囲は被災しちゃうのね。ここら辺は、40年前のロボットアニメとかより一歩進んで描いてるよね。昔思わなかった?ウルトラマンの足の下どういう状況なんだろ?って。
で、隕石直撃だと周辺住民全員死亡みたくなってたから、助かったのは確かなのね。でも、人は死ななかったけど、街がボロボロになっちゃって。そんな状態で、他のヒーローがサイタマを妬んで住民を煽るシーンがあるの。「こいつのせいで街はぐちゃぐちゃだ!」って。で、俺の車が無くなった!とか被害を挙げて責めちゃう人とか出てきて、サイタマに対してブーイングが起きるの。もうね、ここ辛かった。サイタマがいなかったら死んじゃってたのに、それも気付かず被害をあげつらってサイタマを責めたてるシーン。でも、サイタマは強かった。「俺はおまえらに評価されたくてヒーローやってるんじゃねえ!自分がやりたかったからやってるんだ!」って。セリフは煮魚の記憶のものだから、ちょっと違ってるかもしれないけど大体こんな意味で。わー、かっこいいなあって思った。自分もこう言えるようになれるくらい強くなりたいって思ったね。
人は、中々、自分基準ではいられない。他者の評価とか意見に沿うように動いた方がいいかなって、どうしても思っちゃうしそうしなきゃならない場面もいっぱいある。だけど、大事なところはやっぱり自分基準でいたいなあと、そう思わせてくれたのね。

あらすじ紹介ではないので、場面の引用はこの程度にしておくけど。このアニメは、一つを極めた人の苦悩、極めたいけど頂点に辿り着けない苦悩、弱い自分を見ないようにしている罪悪感、一大事を前に湧き上がる逡巡とか。そういったものを描いてて、それらがとても身近な感情だから「刺さる」んだよね。そして、絶対強者なのに、それ以外のフィールドでは凡人であるサイタマの潔さと優しさとか。サイタマ自身は「強さ・弱さ」以外のものさしをいっぱい持ってて、それに惹かれてだんだん、サイタマの周りに人が集まってくるんだよね。サイタマの弟子ジェノスっていうちょーイケメンで強いサイボーグ男子がいるんだけど、もう、ジェノスがサイタマを賛辞する度にめっちゃ同意の膝パーカッションをしちゃうんだよね。ヒーロー協会ってのが決めるランキングではサイタマはC級とかで、ジェノスはS級なのね。でも、ジェノスのものさしではサイタマこそS級だと思ってるし、彼はサイタマのふとした一言から学びを得て、自分の考え方とか物の見方を修正していくの。そんな素直なジェノスみたいになりたいなって思うし、そういう気付きをくれる絶対的なサイタマがほんとにすごいなって、気付いたら信奉者になってたよねwこの年にして、初めてアニメの主人公を好きになったよね。今までは脇役ばっかに熱を上げてたんだ。聖闘士星矢ならドラゴン紫龍とか、未来警察ウラシマンならルードビッヒとかね。

そしてネッ友さんにぽつぽつ、ワンパンマンハマったとか言ってたら、えー煮魚ちゃんそんなのも見るの?意外!って言われたよねw元夫が大好きだったからって影響でガンダム系北斗の拳ドラゴンボールは見たくもないってなっちゃったから、確かに系統的には、自分が見そうなのじゃないなあって思うんだよね。でも、何らかの勘が働いて、見始めてよかったなあと思ったよ。ワンパンマン見てよかったって思うのは、内容だけじゃなくて、そういう部分もなんだよね。

人には好みとか傾向とかがあって、そこから外れることってあんまり無いと思うの。でも、そうじゃない部分にも、自分を強く惹き付けるものとかトキメキをくれるものとかがあると思うんだよね。例とすると、絵柄が苦手だしギャンブルとか嫌いってだけでスルーしてたカイジが、見てみたらすごく面白かった、とかね。なんていうのかな、ラベリング効果っていうのかな?普段の自分なら「嫌い・好みではない」ってラベルをした瓶の中身があるんだけど、実は最高に美味かったみたいなことが、ここ数年で何度かあったのね。もちろん、やっぱダメだったwってこともあるんだけどさ。ただ、ラベリングして好みと思った中にも全然違ったよってこともあって、でもその経験がラベリングの傾向には変化を与えないんだよね。

この記事書いててどうまとめようって考えたとき、「経験を素直に反映して、自分のラベリングを常にアップデートし続けていけるようになりたいです」(読書感想文風)ってしようかなーと思ったけど、やめた。
今までの凝り固まった考えでラベリングはしていくけど、マイナスのラベリングをしたものに対しても、開けてみる精神を持とうと思った。そっちの方が楽かなーって。「これまでの自分」を大事にして、これまでの自分だったら関わらなかったり興味を示さなかったものにも近寄っていく好奇心を持とう、ってのが結論かな。ある程度長生きしてる分、好みのラベリングは大抵蓋を開けちゃってるからね。そうなると、自分の周囲のことって好みじゃなくて放置してるものの方が多くって。そこが宝の山かもしれないって、最近思うようになったの。年取ってこそ好奇心旺盛であった方が、何かと得するかもしれないなあって。それはことだったりものだったり、人だったりね。
人生まだまだお宝だらけ。おら、ワクワクすっぞ!



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