開業ノウハウ|公庫[創業融資]メリット・デメリット
開業時の強い味方として日本政策金融公庫(以下、公庫)の創業融資制度を利用される方も多いと思います。
2024年3月以前では[新創業融資制度]というサービスが、同年4月より[創業融資]として新たに拡充したサービスが展開されています。
|公庫とは?
金融機関には公庫のほかに都市銀行・地方銀行・信用組合・信用金庫など、様々ありますが、公庫は100%の株式を政府が保有しています。
日本の経済成長や発展を目的とし、預金業務を一切行わないことも他の民間金融機関と大きく違う点です。
|創業融資とは?
原則、新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方を対象としています。
開業時や開業間もない方が対象となりますが、わざわざ公庫がサービスを展開しているということは民間金融機関で開業時に融資を受けるのはハードルが高いという背景があるからです。
それは、提出できる実績がない、もしくは少ない(決算書・確定申告)=融資する側(金融機関)のリスクが高いからです。
その状況を政府が100%保有する公庫が創業融資で応援するというかたちです。
|変更(拡充)箇所
今回の変更は開業者にとって非常に心強い変更となっています。
業種・業態にもよりますが、創業融資では運転資金の枠で融資を受けられる方が多く、
限度額:1500万 → 4800万
返済期間:7年以内 → 10年以内
据え置き期間:2年以内 → 5年以内
(据え置き期間:元本返済を猶予し利息だけを返済する期間)
となっております。
|公庫のメリット
最大のメリットとしては前述にもありますが大きくは下記となります。
◇そもそも[融資が受けられる]
◇[無担保・無保証]で融資申請ができる
◇[融資実行までスピーディー]
融資実行までの期間は、申請時の状況や事業内容によって差はありますが一般的には1か月前後で結論がでます。
民間や制度融資などは金融機関の審査と保証協会の審査も必要となりますので結論まで2か月以上を要する場合もあります。
|公庫のデメリット
デメリットはあまりないというのが弊社の見解ですが、民間と比べできないこともあります。
◇繰り上げ返済ができない(融資期間を短縮して金利負担を減らすことができない)
◇借り換え目的の融資は受けられない(他の返済を目的に融資を受けられない)
開業時に上記を念頭において融資を申請する方はほとんどいないとおもいますので、メリットのほうが多いと思います。
実績がない開業時が最も社会的信用も低く、運営的にも弱い状況であることが多いです。
逆に実績がないということは計画や過去の実績を積み重ねて融資を勝ち取るといっていいでしょう。
次回は具体的に融資に向けての準備から面談など、具体的なポイントとコツについて記述していきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?