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「インスタなんてキライだ」から1年。

2024年2月。
ちょうど1年前の今頃、私はインスタに嫌気がさしていた

2023年3月に大学職員を辞め、ファッションコンサルタントとして活動し始めた。お客様と出会うために最初に運用し始めたSNSが、Instagram=インスタだった。

インスタを選んだのは、自分のサービスが「ファッション」というビジュアルにかかわるカテゴリだったからだ。洋服やメイクなどの色や形、質感を伝えるのに、写真は欠かせない。当然の選択だった。

見よう見まねで始めたインスタ運用は、うまくいかなかった。というか、何をもって「正解」なのかよく分からないまま更新していた。

「いい感じのインスタにしたい!」と思い、私は夏の終わりごろ、インスタ運用が得意なファッションコンサルさんのビジネス講座を受けることにした。個人ビジネスのコンセプトを固め、インスタの見栄えをそれに沿うように整えるサポートをしてくれる講座だ。ちなみに4ヶ月間・35万くらいだった(さんじゅうごまん!)。

だが受講してインスタに触れ続けた結果、私はインスタが大嫌いになった。

2ヶ月ほぼ毎日更新しても、フォロワーは一向に増えない。いいねの数なんて、投稿すればするほど減っていく。毎日インスタの投稿にばかり、時間を割いているというのに。

習い事として通っていた、大好きなタップダンスのレッスンの休憩時間にさえ、投稿画像をつくったり、文章を書いたりしていた。それなのに。フォロワーさんに対し、「なんのために私のことフォローしてるんですか?」と聞きたくなるくらい、心が荒んでいた。

そして2月の終わり。ちょうど1年前。

ダンスの練習前、ギリギリまで粘って投稿を更新し、1時間後、練習が終わった後にインスタを確認すると、なんといいねがゼロだった。家に帰る車中で涙が止まらなかった。

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今振り返ると、インスタ運用が上手くいかず、そしてものすごく苦しかった理由は、「どんなふうに仕事したいの?」が定まっていなかったからだと分かる。

その頃の私は、自分がどんな仕事をしたいのかよく分かっていなかった。講座の講師さんから、しきりに「こんなふうになりたい、というモデルをさがしましょう」とか「参考になる投稿をリサーチしましょう」などのアドバイスをもらっていた。

しかし私には、そういう人や投稿をさがすことができなかった。自分がどんなふうに仕事をしたいのか、イメージがなかったからだ。

全国・全世界からお客様と出会いたいのか?
身近な人とのつながりを深めていきたいのか?

バンバン申し込みを受けて、ガンガン稼ぎたいのか?
スローペースでいいので、小さくコツコツ、実績を積みたいのか?

キリっとした雰囲気で、かっこよくお客様を導いていきたいのか?
寄り添うようにやわらかに、お客様と手を取り合っていきたいのか?

もろもろの要素が不明確だった。上記の要素だって、例として挙げる都合上2択形式にしたけど、そのバリエーションは無限にあるだろう。無限に広がる「仕事をする私」のイメージを、私はまったく、クリアにできていなかった。

講座のなかで、講師の方はその辺のアドバイスをしきりにしてくれていたのだと思う。でも私は、その真意を全く受け取れていなかった。

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「インスタなんてキライだ」と思ってから1年。
「どんなふうに仕事がしたいか」に対する答えは格段にクリアになった。だからインスタの更新も、まったく苦なく続けられている。

自分がどんなふうに仕事をしたいか。
それが明確なのであれば、伝えたい相手も、伝えたいことも、届けたいサービスも、自然と決まってくる。届けたい人に届く「仕事」になっていく。

とはいえ、いま心穏やかにインスタを更新できているのも、夜道で涙するほど、インスタに追い詰められ、向き合ったからなのかもしれない。

講座をとおして、個人ビジネスの概論的な学びや、コンセプトやサービスのつくり方の基礎知識・経験、画像作成や写真加工アプリへの慣れなど、たくさんのものを得た。

でも一番の収穫は「どんなふうに仕事がしたいか向き合えたこと」だった。35万、ムダにはしないよ!

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