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人によって違う美意識→それが面白いと思った話

突然ですが、美しいものを見ると、どんな気持ちになりますか?
私は美しいものが大好きです。例えば、筋肉のフォルム、ドラァグクイーンの華やかな姿、鮮やかな配色のアート…。美しいものに触れると、頭がふわ~っとなり、心地よい脳内ホルモンが分泌されているような感覚になります。

しかし、あるとき友人に「これ、すごくキレイだと思う!」と言ったら、「そう?」と微妙な反応が返ってきたことがありました。逆に、子どもが「これ、すごくキレイ!カワイイ!」と言ったものに対し、大人が「そう?」と戸惑う場面もよくあります。

人によって美の感じ方が違うのは当たり前ですが、「なぜその違いが生まれるのか?」が気になり、調べてみました。

そもそも「美」とは?

「美とは、見る人の心を動かし、感覚や価値観に影響を与えるもの。」
古くは黄金比やシンメトリーのように「普遍的な美」が存在するとされてきましたが、日本には「わび・さび」のように、不完全さや儚さを美とする考え方もあります。また、美は単なる見た目の問題ではなく、その背景や文脈によっても変わります。同じ風景でも、ある瞬間には感動を覚え、別の瞬間には何も感じないことがあるように、美は固定されたものではなく、個々の経験や価値観によって形を変えるものなのです。

だからこそ、人によって「美しい」と思うものに違いが生まれるわけですね。

人によって異なる美の基準

身近な例でいうと、「好きなタイプ」や「好きなデザイン」がまさにそれ。
私自身、デザインを制作する仕事をしているので、美の基準の違いを日常的に体験します。

例えば、「健康を取り扱う業種だから健康美を意識したデザインにしたい」という依頼があったとします。
しかし、「健康美」といっても、人によってイメージはさまざま。

  • 筋肉がついたパワー系の健康美

  • フレッシュな笑顔が印象的な健康美

  • スラっとして華麗な美魔女系の健康美

このように「どの部分に健康美を感じるのか」は、人それぞれ違うのです。そのため、デザインを制作するときは、「依頼者が何を健康美と考え、見る人にどう感じてほしいのか」を深掘りしながら進める必要があります。もし認識がズレたままだと、意図しないデザインが仕上がってしまうこともあります。

アートの世界でも同じで、基本的には「自分が美しいと思うもの」を表現することが多いと思います。しかし、それを見た全ての人が同じように「美しい!」と感じるわけではありません。だからこそ、人によって美意識が異なることを認識していないと「なぜこんなに美しいのに評価されないんだ?!」という現象も起こるのかもしれません。

美の基準が違うからこそ生まれる創造性

クリエイターにとって、美の基準の違いは作品づくりに大きな影響を与えます。
「自分にとっての美」を貫けば、強い個性や独自性が生まれる。
「他者の美の基準」を意識すれば、多くの人に共感されるデザインや表現が可能になる。
どちらを重視するかはクリエイター次第ですが、美の多様性を理解し、異なる価値観と向き合うことで、新しい発想や表現の幅が広がります。美の違いがあるからこそ、創造性は無限に広がるのでしょう。

結論:美意識はその人の価値観を映す鏡

何を美しいと感じるかには、その人の経験や育った環境、価値観が反映されています。
だからこそ、美の違いを知ることで、その人の人生観や考え方が見えてくる。

美の基準が異なることは、対立ではなく、多様な視点を持つチャンス。
「自分の美」と「他者の美」の違いを楽しむことで、新しい世界が広がり、より豊かな創造や対話が生まれるのではないでしょうか。

さいごに

最近、「対話型アート鑑賞会」が注目されています。企業の研修にも取り入れられ、アートを見ながら感じたことを言葉にすることで、お互いの価値観や思考の違いに気づくことができるそうです。

私も、思考を可視化するワークを時々やるのですが、自分の思考のクセが見えたり、誰かと対話することで「そうきたか!」という新たな気づきが生まれたりして、とても面白いです。

大人になると、社会のルールや効率を重視するあまり、子どもの頃のような柔軟な思考が鈍ることもあります。だからこそ、時々「脳内マッサージ」をするつもりで、普段とは違う視点から美を楽しんでみるのもいいかもしれません。

まとめ

  • 美の感じ方は人それぞれ違う

  • その違いには、個々の価値観や経験が反映されている

  • 美の多様性を知ることで、創造性が広がる

あなたもぜひ、誰かと一緒に「美の違い」を楽しんでみてください。

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nekko /「& PATSU」の企み仕掛け人
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