#1 BEYOND GIRLS小澤綾子さんにインタビュー【前編】
こんにちは!And BeyondのRisaです😆
記念すべき初回インタビュー!車イスチャレンジユニットBEYOND GIRLSリーダーの小澤綾子さんにインタビューさせていただきました!👏
綾子さんは、筋ジストロフィーという進行性の難病を抱えながら、障害を持った人々が自分らしく生きられる社会を目指し、歌と講演の活動と、車イスチャレンジユニットBEYOND GIRLSの活動をされています。また日本IBMで人事として働く傍ら、主婦としての顔もお持ちです。
※ 筋ジストロフィーとは、身体の筋肉が壊れやすく、再生されにくいという症状をもつ、たくさんの疾患の総称。(日本筋ジストロフィー協会より引用)
10歳の頃から違和感を感じ、20歳で診断を受けた綾子さん。どのような幼少期、10代を過ごしていたのでしょうか?前半では、BEYOND GIRLS結成前までの、綾子さんのライフヒストリーをご紹介します!
病気と分かってホッとした
Q. 10歳の頃、どのような違和感を感じましたか?
小学生の頃、周りの子たちは走るのが早くなるのに、私は走るのがどんどん遅くなっていきました。なぜみんなと同じことができないんだろう、どうして私はみんなと違うんだろうと、人との違いに苦しんだ10歳でした。世界が広いことも、どんな病気が世界にあるのかも知らなかったんですよね。
Q. 違和感を感じ始めてから20歳で診断を受けるまで、どのような気持ちで過ごされていましたか?
筋ジストロフィーには色んなタイプがあって、私のタイプは進行が比較的ゆっくり。重い方のタイプだと20歳まで生きられないと昔は言われ、寝たきりになるスピードも早いのですが、私の場合は1年に何か1つ、できないことが増える感じ。なので、10代の頃はちょっとずつ歩くことや走ることが遅くなっていきましたが、普通の学校でなんとかやっていけていました。
その中で自分では絶対病気だと思っていたのですが、病気だと誰にも分かってもらえないことが辛かったです。サボっているから走るのが遅いと思われてしまって。だから20歳で病気と分かってホッとした面もありました。努力不足だと言われ続けてきたのが、自分のせいではないと分かったし、周りの人が病気のせいだと知ってびっくりしているのを見て、ほらね、と嬉しかった。
Q. 診断を受けホッとしたと同時に、当時うつ病のご経験もされたのですか?
病気がわかってからそこまでショックは受けていないつもりだったのですが、いずれ寝たきりになることや治らない病気ということが消化しきれず、悶々としていました。生きている意味って何なんだろうと毎日考え、将来に対して明るい希望を全然持てなかった。
20歳の頃、同級生は楽しいことばかりしているように見え、キラキラした話題についていけなかったんです。でも心配されるのもカッコ悪いと思ったから、みんなの前ではニコニコ笑い、辛くないような顔をして、でも心の中は一人ぼっち。そのギャップに心の闇ができてしまって。当時お付き合いをしている人はいましたが、とても暗かったです。それからは家にいることが増え、パニック障害になり、電車に乗るのも怖い、みんなとご飯を食べるのも辛い、というような感じでした。お医者さんからは病気が発覚したことによる心理的なものだと言われ、薬も飲んでいました。
「あなたは寂しく死ぬんだね」医師の言葉に奮起
Q. その後、前向きになれたきっかけは何だったんですか?
なかなか前を向けなかったのですが、病院の先生との出会いが1つ大きなきっかけでした。
通っていた病院の先生がとっても厳しかったんです。医者なのに治療法を教えてくれるわけではなく、リハビリの先生でしたがリハビリの話もせず、毎月の通院では「小澤さんはこの1ヶ月、どういう思いでどういう経験をしてきたの?」と聞かれました。私の病気も治せないのに何でそんなことを聞かれないといけないのかと、沢尻エリカばりのスレた心で通院してました。
でもある時、先生にめちゃくちゃ怒られたんです。
「小澤さん、これからずっと後ろばっかり向いて生きていくつもり?そうやって後ろばかり向いている人には誰も近寄ってこないよ。あなたはそうやって寂しく死ぬんだね」
って。この先生頭おかしいわ、絶対もう先生のところには行かない!と思いましたが、家に帰ってもう一度考えて直してみると、確かに自分みたいな人の周りに近寄りたくない、先生の言うことも一理あると思ったんです。
そこから、始めは先生をギャフンと言わせよう作戦で、先生に褒めてもらうために前向きなことをいろいろやりました。いろんなことにチャレンジする中で少しずつ前を向けるようになったのだと思います。
Q. その時具体的には何をされたんですか?
短期留学に行ったり、国際交流の活動のリーダーをしたり、家庭教師や塾の先生をして勉強嫌いの子の成績を伸ばしたり。スキューバダイビングのライセンスを取り世界中の海を潜りに行ったり。海外旅行もいろいろ行きました。大学生ができることをいろいろチャレンジしては先生に報告しに行きました。
Q. 褒めてもらうために頑張るなんて、可愛いですね。笑
でもなかなか認めてもらえなくて。「海外に行くことはいいことだけど、何の目的を持って行ったの?ただ単に海外旅行することは誰でもできるから」と。全部お見通し感があり、チェッと思って。
でもそれを続けていたら最後はめっちゃ褒めてもらえましたよ。最近は引っ越してしまって先生には特別な何かがある時にメールで報告するだけだけど、その先生は、当時の私にとってコーチやメンターのような存在でした。偶然の出会いですけどね。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございます!
後編では、BEYOND GIRLS結成のきっかけや活動、Ritaの後書きを載せる予定です。ぜひ後編も読んでいただけますと嬉しいです!それではまた!