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「誰もが研究者」であれる。たたかう研究室を立ち上げてみて。

こんにちは。&ante 大滝です。2024年10月下旬から開催した「たたかう研究室 vol.1」の開催レポートをお届けします。

企画立ち上げの背景

学びを捉えた時に、「探究」という言葉こそかなり一般的になってきたものの、「研究」という営みは、まだまだ多くの人にとっては難しく、とっつきにくいと感じるようなものなんじゃないかなと思っています。

たしかに「研究」を、実験してデータを集め論文を書く、というような狭義の形で捉えると、難しいのは事実ではあります。

ただ、自分なりの問いを立て、議論や対話を重ねながら様々な角度から深め、主張を磨く。
そのような広義としての「研究活動」は色々な面で役立つ営みであり、一生自分を助けてくれるようなスキルであると思います。

そんな研究のあり方やスキルに触れながら、集まったメンバーそれぞれのリサーチテーマを深めることで新しい学び方を学べたらと思い、&anteで「たたかう研究室」を立ち上げました。 &anteではメンバーそれぞれが大学院の修士・博士課程に所属し、研究活動と事業活動の両立や、知見の循環を目指しています。

そして立ち上げた「たたかう研究室」では、各々が持つ興味から問いを立て、学術的なエッセンスに触れながらリサーチしていくことで、新たな学びの境地にたどり着くことを目指しました。

大学院にはまだ行ってないけど、大学院、気になっていた。
修士や博士に行きたいと思っている。
「研究」に興味がある。
社会人大学院に通っている人たちと繋がってみたい。
自分の学び観をアップデートしてみたい。

それぞれの目的意識のもとに全国から参加を決めてくださった参加者の方々と、たたかう研究室の第1期がスタートしました!

素敵な講師陣との研究活動

また、3人の素敵なゲスト講師の方々も加わり、私たちのリサーチ活動を後押ししてくださいました。
 ※以下は講師として登壇頂いた当時のご所属・肩書きです。

1人目は地域を旅する大学「さとのば大学」副学長としてカリキュラムデザインを担当されている兼松 佳宏さん(著書に『ソーシャルデザイン』『beの肩書き』、連載に「空海とソーシャルデザイン」など)。

兼松さんの回では、「問いを立てる」をテーマにオリジナルのワークシートを用い、「個人・社会」と「広く・深く」の2軸で自分が大切にしたい問いを言語化してみるワークを行いました。また「study」と「learn」の違いなど、学び方のスタンスについてもお話いただき、たたかう研究室のキーワードである「学び」そのものを深める機会となりました。

2人目は株式会社MIMIGURI リサーチャーであり、人と組織の探究メディア「CULTIBASE」(旧WORKSHOP DESIGN ACADEMIA)の立ち上げ人である(共著に『M&A後の組織・職場づくり入門:「人と組織」にフォーカスした企業合併をいかに進めるか』)東南 裕美さん。

東南さんの回では「調査する」をテーマに企業で研究することのリアルや具体的な研究の進め方、研究と実践を繋ぐことのリアルな難しさとその価値、実践研究者としての「調査」への考え方など、研究活動を進める上でとても学びになる観点でレクチャーいただきました。

3人目は社会起業家・ソーシャルデザイナーである(著書に『非常識なやさしさをまとう―人とともにデザインし、障がいを超える―』)田中 美咲さん。

田中さんの回では「主張をつくる」をテーマに、田中さんの実践=プロジェクトを軸に研究やアカデミックの知見を活かす上での難しさやリアルで熱いお話をお伺いしました。経験を具体的な形にし、現場の課題に寄り添いながらその先の世界も見つめる田中さんから、主張の形にする仕方を学びました。

素敵な講師の方々の講義と共に、「研究とは何か」「調査とは何か」「主張とは何か」といった、研究及び研究活動を進める上でのインプットを挟みながら、参加者同士の対話・議論を進めていきました。

また、「リサーチシート」を基に参加者それぞれが立てた問いを深めるために参考文献を読み込んだり、より具体的な方法論や結果の仮説にまとめた上で、リサーチについての成果を共有する時間も取っていきました。 

お互いにリサーチの進捗を確認し、励まし合いつつ、参考資料を紹介しあったり助け合いました。中にはたたかう研究室の期間で質的なインタビューを実際に行った方も! 研究活動の難しさと面白さに向き合った期間でした。

参加者の方の声

※一部抜粋で掲載させていただきます。

貴重な場を企画運営いただきありがとうございます。「研究とは?」ということがわからず、講座をはじめゲスト、参加メンバーと意見交換し、フィードバックをもらえたことは、とても良い経験ができました。
同時に、運営の皆さんが、丁寧にコメントバックや放課後トークに参加されるなど、「共に在り、共に学び、共につくり」のスタンスを一貫してることは共感できました。良い場づくりを無理しない範囲で続けていただければと思います。

素晴らしい場をありがとうございました!
今の生活に研究者としての在り方を加えられた期間でした。これからが大事なので、引き続き関わっていけると嬉しいです。

素晴らしい話の企画・運営をありがとうございました。家族や友人とも職場の仲間ともまた違う、素の自分を振り返ることができるような居心地の良さがありました。また、自身の探求したいテーマが参加前よりもはっきりし、次のステップに向けて背中を押していただきました。これからもよろしくお願いします!

素敵な学びの場をありがとうございました。こういう学びの場に参加するときは、大体その時にしかやらず、場が終わってからはどうしても熱がいっきに冷めてしまうのですが、研究室が終わってからもじわじわと継続的にやりたい、というか続けていくもんだ、という感覚が自分にあるのは、運営の皆様が学び続ける人であることを背中で語ってくださっているからだと思います。ゲストとの調整や、場の設計含めてたいへんお疲れ様でした!またみなさんとお話しできることを楽しみにしております!

企画してくださって、本当にありがとうございます!!贅沢な火曜日の夜でした。
今回のイベントに参加することができて、自分って何者なんだろうみたいな部分を考えられたし、たたかう人のかっこよさを感じちゃって、みんなみたいになりたいかもしれないかも、、と思いました。
運営のみんながまず素敵で、丁寧でたおやか?だったり、素敵な言葉を伝えてくれて受け止めつつ広げてくれたり、自己紹介からおもろさ、センス(カリスマ?)出てたり、背中をぽんと押してくれたり、、、
とにかく出会えてよかったありがとうの気持ちです。これからも応援しています!

どんなコミュニティや場でも、第1期というのはどうしても荒削りになりがちです。だからこそ、そんな挑戦の場にも価値を感じ、参加を決めてくださり、またあたたかい言葉をかけてくださった第1期のみなさんに心より感謝をいたします。

また実際に何人かの方が、たたかう研究室の本編後に大学院への出願を行なっています(大学院の出願を決めた上でたたかう研究室に参加された方もいれば、出願を迷っていたけれど、たたかう研究室を経て出願を決めた方もいます)。

2025年1月時点ではまだ出願中 or 面接が終わり結果を待っている状況ですが、実際に出願にあたって研究計画書をお互いチェックしたり、読書会を開いたり、模擬面接の練習をしたり……。

実際にたたかう研究室のメンバーと壁打ちした内容を面接で聞かれるなど
「たたかう研究室で研究のイメージがつけられて、面接でも答えられた感触がある。本当にこの学び場に参加してよかった」という声もいただきました。 嬉しい……!

1期を踏まえてよりアップデート・パワーアップさせた企画を今年、2025年にリリースを検討しています。
気になる方はぜひ&anteのお知らせのフォローをお願いします◎

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