第2回 本と映画とおもちとあんこ「あん」
こんにちは。お元気ですか。先月のコラムを読み直していると、どうやら1ヶ月前はまだまだ暑かったようです。1ヶ月経っただけなのに随分と寒くなり、季節は確実に進んでいるな、と感じています。
さて、今回の本と映画とおもちとあんこ、何を紹介しようかなと悩んだのですが、前回は本を紹介したので、今回は映画にしようと思います。
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今回紹介するのはタイトルからおいしそうな名前の「あん」です。樹木希林さんが主演のとても美しい、大好きな映画です。もともとはこの物語も本で、実は私も本を読んだ後に映画を見ました。
本と映画って結構ギャップが大きいものもあるのですが、「あん」に関しては、どちらが先でもギャップがない、むしろお互いを補い合っている、そんな印象でした。
お話の舞台はどら焼きやさん。樹木希林さん演じる徳江さんがあんこをつくる姿があまりにも美しくて、優しく小豆を見守る徳江さんも美しくて「ああ、いいなぁ。」と見惚れてしまいます。
そしてもう一つ、この映画で忘れられない徳江さんのセリフ
私たちは、この世を見るために、聞くために生まれてきた。だとすれば、何かになれなくても、私たちには生きる意味があるのよ
何かあるたびにこの言葉を思い出しています。自分がやることに何かと意味を求めがちになってしまうけれど、目の前にあるものが美しいとか、好きな人と一緒にいるとか、素直な感情をもっと大切にすることを教えられたとても大事な、大切な言葉です。
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そんなわけで、今回はなんだかしんみりした回になりましたが、「あん」はとても心温まる美しい映画です。みてると絶対にどら焼きやあんこが食べたくなるので、そばに用意して見てみてください。寒くなってきました。暖かくし過ごしてくださいね。
それではまた次回。