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遠回りして帰ろう②:《続》福井のそれからを知りたくて

【遠回りして帰ろう①:福井のそれからを知りたくて】からの続き

さあ、酷暑の東京を脱出し、避暑を求めて福井にやってきました。ところが、福井の夏は全然涼しくなくて(平年よりもかなり高かったらしい)。
バテ気味のコンディションを考え、気持ち的になるべく涼しい場所へ行こうと決めました。


朝のコンコースは・・・

 昨夜、福井への到着が遅かったので、人はまばらでした。ならば、朝はどうだろうと駅前のホテルを早々に出てコンコースに向かうと、想像したほどの混雑はなく。新幹線開業当日は、駅前が「まるで渋谷の交差点みたい!」とSNSでざわつくほどだったとか。あれから4か月もつと、すっかり平静に戻ったみたい。

朝の9時台にしては、それなりに人がいるような?
反対側の改札

 悩んだ挙句あげく、雪が残る去年の2月以来の大野行きに決定。現地への公共交通手段は鉄道かバスですが、行きは前回と同じく越美北線えつみほくせんに乗ります。
 ホームはご覧のとおり、ほとんど人気ひとけがなくてなんとも寂しい感じでした・・・  が、車内は想像以上に混んでいて、リュックに首からカメラ姿のシニアのおじさま方が多かったなぁ。何かイベントでもあったのかね?

同じ福井駅でも雰囲気が全然違う!

 特に変化もなく1時間ほど揺られ、越前大野駅に到着!去年訪れた時は、ホームに雪が残りただ寒いの一言でしたけど、今回は日差しも強くてジリジリ焼かれる感じ。ほぼ同じアングルで撮ってて、季節によってこんなに表情が変わるなんて、日本の四季はホント不思議です。

コントラストがくっきり

 駅舎の左手には、地下水が湧き水となって出ている清水広場しょうずひろばが。前回の2月には寒すぎて気づかなかった・・・。大野市内には、いたるところでこうした湧水地ゆうすいちと出会えます。自由に飲めるところもあるので、散策の途中でのどうるおすにはもってこい。

さすが名水の街!綺麗に整備されています


さあ、どこへ行こう?

 駅から六間通りを少し歩くと、こんな観光マップが設置されてました。このマップから、大野が城下町であることがすぐわかります。道路が碁盤ごばんの目状に整備されていて、大野駅の右手にある寺町通り(南北)に寺院が密集しています。9つの宗派16か寺が並ぶこの通りは、城下を支配しやすいように各宗派の寺院が集められたとか。有事になれば、東側を防衛するたての役割も果たしたんでしょう。

よくできた城下町の構造

 おだやかな気候なら、寺町通りとかあちこち散策したかったけど、なにせ暑くて日陰もないので、お店が集まっていそうな六間通りを西に進むことに。交差点の辺りには、昭和な建物がちらほら。

梅雨明け前なのに暑い!
このビルもどこか昭和な感じ

 特に事前の下調べをしなかったので、以前の記憶を頼りにフラフラと彷徨さまようばかり。お昼前にもかかわらず、シニアのご婦人(観光客)2人以外にほとんど人と出会うこともなく。こんなに暑いと、そりゃ誰も出歩きたくなくなるわなぁ。

目の錯覚を起こしそうな意匠

 記憶が薄れているだけかもしれないけれど、前に来た時にはなかったようなお店も。下のお店は一見、飲食店かなと思いきや、アートギャラリーでした。ギャラリーにしてはなかなか大箱で。

思わず入って涼みたくなった
涼しげに見えて、実はめちゃ熱風です💦

 炎天下で体力が消耗してきたので、南部酒造の角にある七間清水しちけんしょうずを目指します。清水に着くなり、迷わず手で湧き水を溜めてかわきをいやしました。こういう綺麗で美味しい湧き水が街なかで飲めるのは、本当にありがた~いんです!🥛👍

大野に来たら、一度ご賞味あれ


迷走+暴走=?

 湧き水で気分をリフレッシュして、今度は七間しちけん通りを東西に移動していきます。少し東にあるいては写真をパシャ、西にきびすを返して、前に昼食をとった「ときわ三番店」へ向かうも、お休みだったようで。

まだ入ったことのない「シルクduカフェ」

 そうこうするうちに、真昼の日差しでさらにジリジリと焼かれ、体力的にもかなり限界に。おまけに、写真を撮りまくってると、今まで経験したコトがないくらいスマホが一気に熱くなってきて・・・冷まそうにも全然日陰が見つからんし!!
 で、スマホがついに悲鳴を上げ、カメラアプリがフリーズ。😢初めての事態で、焦って何度か再起動させても、アプリはちっとも起動しない・・・

『もうこれ以上、街ブラは無理やな』 

不本意ふほんいながら散策をあきらめ、とりあえず涼しげなお店に入ろうと決心。いきつけのEDISON CAFEへ。ソフトドリンクと軽食をとって、ずっとうだうださせてもらいました。帰りに荒木商店のお味噌を買い、バスで福井駅へ戻ります(超ザックリでスイマセン🙇)。

今回は長居したなぁ

 到着は、北陸新幹線の福井延伸でJR西日本から経営分離された、並行在来線へいこうざいらいせん「ハピラインふくい」の駅舎前。ハピラインは新しい第三セクターですけど、建物はJR福井駅のロゴが変わっただけ。

「JR福井駅」の方がなじみ深いなぁ

 外観はさほど変わりませんが、北陸線の収入源だった特急が新幹線に置き換わってしまうために経営的には厳しく、初年度から赤字スタートだそう。観光客やビジネス客の利用が増えた一方で、通勤客の利用は計画を下回っているらしい。朝夕の通勤通学の時間帯に運行本数を増やすなど、利便性を高める工夫もなされているようなので、ぜひ利用してほしいものです。

 個人的には、並行在来線が増えてだんだん使いづらくなっている「青春18きっぷ」を何とかしてー!と思いますが、この冬のリニューアルでさらに改悪されてしまうとか。

「多少値段が高くなってもいいから、並行在来線の三セク鉄道
にも乗れるようにしてほしい」

という声もあるそうですから、ローカル線の存続も見据えたユーザー視点の商品開発をお願いします。🙇


仕上げは、いつもの

 かなり話が脱線しちゃいました。ここからまた新幹線で敦賀まで移動します。その前にお土産や帰りの車内で食べる食料を調達しておきます。夕方のくるふ福井駅は、それなりに人の往来があってにぎやかでした。新幹線効果は確実にあったといえますね。

おしゃれなお店も増えました

 発車までカフェでゆったり時間を過ごし、ホームへ上がります。

壁面とかは素材むき出しな感じかな

 夕焼けがきれいでしたが、気温はまだまだ高くてずっと汗ばんでおりました。わずか20分ほどで敦賀駅に到着です。こちらのホームは木目調の床が敷き詰められ、どことなく温かみがありますね。

 下の写真が、開業日前後からマスコミがこぞって紹介していたコンコースです。敦賀駅を堪能しようと、あえて乗り継ぎを1本遅らせて撮影しましたが、乗り換え客がいなくなるとホントだだっ広いですねぇ。単に乗り換え駅としてじゃなく、このスペースを使って敦賀のいいトコロを知ってもらうイベントなんか開催したら面白いのになぁ。

この空きスペースはもったいない

 乗り換えがスムーズにできるよう、床にはサンダーバード(青)としらさぎ(オレンジ)の案内矢印が伸びてました。実際に時間を計ってはないけれど、重い荷物を持ったシニアの乗客が混雑する行楽シーズンに8分で乗り換えるのは、正直ちょっと厳しいような気がする。

 暑さでバテバテになりながら、開業した福井県部分の北陸新幹線を楽しんだ後は、いつものサンダーバードで帰路に向かいます。最初に最新型車両を体験しちゃったもんだから、乗り慣れた車両とはいえサンダーバードに長時間座ってると、さすがに疲れてきましたわ。

仕上げは見慣れた風景です

 お腹が空いた時のために、くるふ福井駅でゲットしたおにぎり。へしこと昆布だったかな、すごく美味しかったです!

素朴だけどとても美味しい

 今回の旅は、暑すぎて行動範囲がそれほど広がりませんでした。散策を堪能するなら、やっぱり気候のよい時期を選ばないといけませんね?

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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