[解剖学編 Vol.3] 肩甲骨周りの筋肉の連動とケアのポイント:新人セラピスト向け解説
こんにちは!コンさん@施術に役立つ解剖学の近藤優也です。
肩こりや首の痛み、肩甲骨周りの不調に悩むお客様は多いですよね。肩甲骨周りの筋肉は、体のバランスを保つうえで重要な役割を果たしています。そのため、筋肉の連動性を理解し、適切なケアを行うことで、施術効果を大きく高めることができます。
この記事では、肩甲骨周りの筋肉の連動性と、具体的なケア方法について解説します。
この記事で分かること
肩甲骨周りの筋肉の役割と特徴
肩甲骨の動きに関わる筋肉の連動性
施術やセルフケアに活かせるポイント
新人セラピストの方はもちろん、セルフケアを学びたい方にも役立つ内容です。ぜひ最後までご覧ください!
1. 肩甲骨周りの筋肉とは?基礎解剖学を解説
肩甲骨周りの筋肉は、肩の動きや姿勢の維持に深く関わります。主要な筋肉は以下の通りです:
僧帽筋:肩甲骨の挙上、内転、下制を担当。
菱形筋:肩甲骨を内側に引き寄せる動きをサポート。
肩甲挙筋:肩甲骨を引き上げ、首を支える筋肉。
前鋸筋:肩甲骨を外側へ動かす(外転)。
広背筋:肩甲骨を下げ、上腕を動かす筋肉と連動。
これらの筋肉が協調して動くことで、肩甲骨のスムーズな動きが実現します。
2. 肩甲骨の動きと筋肉の連動性
肩甲骨は、以下のような動きをする際に複数の筋肉が連動して働きます:
① 挙上と下制(上下の動き)
挙上:僧帽筋上部繊維、肩甲挙筋が主に働きます。
下制:僧帽筋下部繊維、広背筋がサポート。
② 内転と外転(背骨側と外側への動き)
内転:菱形筋、僧帽筋中部繊維が連動。
外転:前鋸筋が主体となり、肩甲骨を外側へ動かします。
③ 上方回旋と下方回旋(回転の動き)
上方回旋:僧帽筋上部繊維と前鋸筋が共同で動きます。
下方回旋:菱形筋、肩甲挙筋が協力して動かします。
これらの動きを意識した施術が、肩甲骨周りの不調改善に効果を発揮します!
3. 肩甲骨周りの筋肉が張る主な原因
肩甲骨周りの筋肉が張りやすくなる原因には以下のようなものがあります:
デスクワークやスマホ操作
→ 猫背や巻き肩で筋肉が過緊張する。運動不足
→ 肩甲骨が固定化され、筋肉が硬くなる。片側の荷物を持つ習慣
→ 一側性の負担で筋肉のバランスが崩れる。ストレス
→ 無意識に肩をすくめる動作が繰り返される。
4. 肩甲骨周りのケアのポイント
① 筋肉のリリースマッサージ
菱形筋や肩甲挙筋に優しい圧をかけ、筋繊維に沿ってリリース。
僧帽筋中部繊維を緩めることで、肩甲骨の可動域を広げる。
② ストレッチング
前鋸筋ストレッチ:肩甲骨を外転させ、15~20秒保持。
菱形筋ストレッチ:肩甲骨を内側に引き寄せながら反対方向に軽く押す。
③ 呼吸法を取り入れる
呼吸に合わせたストレッチでリラックスを促進。
特に胸郭を広げる動きが肩甲骨周りの筋肉を活性化します。
5. まとめ: 次回は胸郭と肩甲骨の連携!
今回は、肩甲骨周りの筋肉の連動性とケア方法について解説しました。
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姿勢改善
次回は[解剖学編 Vol.4] 胸郭と肩甲骨の連携:呼吸と動きの関係をお届けします!
肩甲骨と胸郭の連携を深掘りし、さらに効果的なケア方法をご紹介します。
質問や知りたい内容があれば、ぜひコメントで教えてください!一緒に学び、施術スキルを高めていきましょう!