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今日のプチ解剖:内分泌腺について誤っているのはどれ?
こんにちは。かずひろ先生です。
今日も解剖学のプチ勉強をしていきましょう。
<あマ指-2000-30>
問題7-9 内分泌腺について誤っている記述はどれか。
1.下垂体はトルコ鞍のくぼみに乗っている。
2.松果体は脳底にみられる。
3.膵島は膵臓内に散在する。
4.副腎は腎臓の上に接している。
さて、こちらはどうでしょう。
【答え】
2.松果体は脳底にみられる。
→ 松果体は 間脳の背面間脳の背面(第三脳室後端) にみられる。
【松果体の位置と働き】#松果体 は間脳の背側、第三脳室中央の後上壁に存在#メラトニン を分泌
— かずひろ先生の【徹底的国試対策】解剖学 (@goukakuouenman) March 22, 2021
松果体は位置が良く聞かれます。「間脳の背側」ですが、これは間脳があって、その後ろに松果体が別にあるのではなく、間脳の一部です。これがわかると松果体は神経組織でできていることもわかります。 pic.twitter.com/AdUyaxIi9j
💡松果体は位置が良く聞かれます💡
「間脳の背側」ですが、これは間脳があって、その後ろに松果体が別にあるのではなく、間脳の一部です。これがわかると松果体は神経組織でできていることもわかります。
松果体の働きは「メラトニン分泌」です。
メラトニンが夜分泌されることで、眠くなり睡眠に付くというサイクルが整います。(日内リズム調整)
このメラトニンですが、セロトニンを原料として作られます。
セロトニン神経系の働きが低下すると「抑うつ」になりやすいことはとても知られていますが、「抑うつ」状態の方は、メラトニン分泌も低下して日内リズムが乱れていて不眠や朝起きれないなどを併発することが多いとされています。
昼のセロトニン・夜のメラトニンを高めるには
① 朝日をしっかり浴びる。
夜のメラトニン分泌のためには、日中に光を浴びることが大切です。
② ごはんはしっかり良く噛んで。朝ご飯もきちんと食べて。
セロトニン神経系を活性化させるのはリズム運動が効果的です。しっかり噛むというリズムがセロトニン神経を活性化させます。
③たっぷり運動を
身体をしっかり動かすことも、セロトニン神経系を活性化させます。歩くのも効果的です。お勧めは朝の散歩。
④ テレビやスマホはけじめをつけて、時間を決めて。
眼に光が入ることで、メラトニン分泌がおさえられます。特に夜中のゲームは生活リズムを崩します。
⑤ 寝る時は部屋を暗く、そして早起きをする。
これらのことは、大人にとっても、もちろん大切ですが、発育途中の子供たちにとっては、とても重要なことです。スマホの適正利用。そして生活リズムをまもること。きちんと知り、そして子供たちの健やかな成長のためにも、私たち大人がまず気をつけて、伝えていきたいものです。
参考)「早寝早起き朝ごはん」運動について | 早寝早起き朝ごはん全国協議会
その他の選択肢について
1.下垂体はトルコ鞍のくぼみに乗っている。
下垂体は中頭蓋窩、蝶形骨トルコ鞍の下垂体窩に乗っています。
3.膵島は膵臓内に散在する。
膵島(ランゲルハンス島)は膵臓内に散在しています。
膵尾に多く、その数は100万くらいあります。
4.副腎は腎臓の上に接している。
副腎は腎臓の上に帽子のように乗っています。
■ まとめ
教科書を大切に。
教科書を理解するための解剖学マガジン
私は専門学校で教員をしていたころに、常に大切にしてきたことがあります。それは、「教科書を大切にすること」
教科書を使わない授業も多いですし、教科書はわかりにくい。この教科書は良くないという声も良く聞きます。
「教科書はわかりにくい」それは、実は当たり前のことです。
なぜなら、教科書は必要な全てを個人の意見や「ここが出やすい」とかを排除して、すべてを淡々と記載しなければならないからです。そして、教科書が全てです。全ては教科書にちゃんと書いてある。それが原則です。
(たまーに、教科書に無い事が国試に出題されたりしますが)
教科書は、「自分がいまココを理解しているかどうかを判断できる世界最高の教材」であると考えてください。教科書の文章を読みます。始めて習うところでしたら、読んでもあまり意味がわからないと思います。なぜなら、その範囲を理解していないから。
何故理解できないか?細分化すると、単語や用語を理解していないからです。全ての副教材は、教科書の大切なところをピックアップし、理解するためのツールであると考えてください。
解剖学マガジンでは、国家試験対策として教科書の大切なところをピックアップし、関連事項などと共に効率良く覚えるためのチャンク化やゴロ、表形式のまとめなどを多くのせています。またイメージを伴って理解できるように、多くの図を入れてあります。
教科書とともに勉強することで、教科書の内容がどんどん理解できるようになります。学生時代の自分自身にとって最も役立つ資料。そんなコンセプトで作成しております。
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