今日のプチ解剖:抵抗血管はどれ?
こんにちは。かずひろ先生です。
今日も解剖学のプチ勉強をしていきましょう。
<鍼灸-1998-36>
問題 2-3 抵抗血管はどれか。
1.大動脈
2.大静脈
3.細動脈
4.細静脈
さて、こちらはどうでしょう。
【答え】
3.細動脈
細動脈は血管抵抗が高く「抵抗血管」と呼ばれます。
💡各血管の特徴 まとめ💡
<構造的名称>
・大動脈:弾性動脈
・中程度の動脈:筋性動脈
<機能的名称>
・細動脈:抵抗血管
・毛細血管:交換血管
・静脈:容量血管
■ それぞれの特徴
大動脈
大動脈などの心臓に近い太い動脈は弾性動脈といわれ、中膜には平滑筋より弾性線維が豊富です。
中程度の動脈
太さが4mmほどの中等大の動脈は筋性動脈といわれ、中膜は主として平滑筋からなります。筋性動脈は、平滑筋の収縮・弛緩により血管腔の広さを変えて、その血流量を調節することができます。
細動脈
細動脈は血管収縮神経支配が豊富で、血管抵抗が特に大きいことから抵抗血管と呼ばれます。血管平滑筋は持続的な緊張があり、血圧の維持調節に働いています。各臓器の血流抵抗が増減することにより、血流の分配が変化します。
毛細血管
毛細血管は単層扁平上皮の内皮細胞とそれを取り囲む基底膜から構成され、動脈系と静脈系の間に介在します。物質の透過性が高く、内皮細胞を介して周辺組織との間でガスや栄養のやりとりが行われます。(交換血管)
静脈
静脈は動脈に比べて中膜が薄く、管腔の形も不規則で、血液の逆流を防ぐ静脈弁が存在します。血液全体の60%以上が静脈にあり、容量血管として循環血液の貯蔵場所となります。
■ まとめ
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私のおすすめは「機能解剖学的触診技術」です。
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これは、そのまま促通法へと応用が可能な技術となります。触診力とともに臨床力も同時に身に付けられる良書です。
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