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ちょっと一休み【リルケ】

大切なことは生きていることであった。
それがなによりも大切なことであった
『マルテの手記』

誰もあなたに助言や手助けはできません。
誰も。
ただ一つの手段があるだけです。
自らの内にお入りなさい

私たちは自分の存在を、
その及ぶかぎりの広さにおいて受け取らねばなりません
『若き詩人への手紙』

私の運命は運命を持たないことです

『ヘルダーリンを歌った詩』

幼年時代を持つということは、
一つの生を生きる前に、
無数の生を生きるということである

『パリの手紙』

ある事が困難だということは、
一層それをなす理由であらねばなりません

『若き詩人への手紙』

もしご自分の日常が貧しいものに見えるならば、
その日常を非難しないで、ご自分を非難しなさい。
自分は十分な詩人でないから、
日常の豊かさを呼びだすことができないのだ、と
自白しなさい
『若き詩人への手紙』

よしんばあなたが牢獄につながれていて、
牢獄の壁が世の中のざわめきを
すこしもあなたの五感に伝えないとしても・・・
それでもあなたにはやはりあなたの幼年時代という、
この貴重な、王者のような富、
この思い出の宝庫があるではありませんか。
そこへあなたの注意をお向けなさい。
このはるかな過去の沈んだ感動を
浮き上がらせるようにお努めなさい。
そうすれば、あなたの個性は強くなるでしょう。
あなたの孤独は広くなり、
次第にあかるくなる住まいになって、
他の人々のたてる騒音は
その住まいの遠くを通りすぎることになるでしょう
『若き詩人への手紙』

人間から人間への愛、
これはおそらく私たちに課せられた
最も困難なこと、究極のことであり、
最高の試練、最後の試験です
『リルケの手紙』

若くて詩なんか書いたって始まらぬ。
本当は待つべきものなのだ。
一生涯かかって、しかも出来たら
年老いるまでの長い一生をかけて、
意味と蜜を集めるべきものなのだ
『マルテの手記』

思い出を持つだけでは十分ではない。
思い出が多いときには、
それを忘れることが出来なければならぬ。
ふたたびそれがよみがえってくるのを
待つだけの大きな忍耐が必要なのだ
『マルテの手記』

今になってはじめて、
すべての慣習的な造形美術の概念が、
彼にとって無価値となったのである。
姿勢というものもなければ、
群像というものもなく、
また構成というものもなかった。
あるものはただ無数の生動する面であった。
あるものはただ生命であった。
そして彼の見出した表現手段は、
まともにこの生命に向かって行ったのである
『ロダン』

彼はその当人に何事もしゃべらせない。
彼は自分の目で見るもの以外には
何物をも知ろうとしない。
だが彼はすべてを見るのである
『ロダン』

不安におののくものよ、神よ、ぼくは、存在です。
ぼくの感性の一つ一つが潮騒のように
あなたの岸をあらう音が聞こえませぬか
ぼくのさまざまな感情があなたの顔のまわりを
白い鳥のつばさのように飛びめぐるのが見えませぬか
『リルケ詩集』

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