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飛行機をちゃんと飛ばそう

飛行機がしっかり飛んでいさえすれば、PFの9割の仕事は終わったも同然だ。まずは飛行機をちゃんと飛ばせなければいけない。でも「ちゃんと飛ばす」とはどういうことだろう。

一言でいえば、いつでも、どこでも、どんな状態でも、所望のスピードとプロファイルを出すことができるということだ。これは、口で言うほど簡単ではない。特にオートパイロットに頼り切って飛んでいるといざというときに飛ばせない。エンジンが一発止まったりしたらなおさらだ。

具体的に見てみよう。

離陸直後にエンジンが壊れた!

V1カットで離陸していくときに目安のピッチは、さすがに皆覚えているだろう。ダッシュなら、9度。ノーマルの離陸と同じなので、普通に離陸ピッチを保てばいい。パワーは?離陸パワーを維持していれば、オートフェザーとトリムアップが効くのでパワーは自動的に飛行機がやってくれる。はい簡単。

クライム中にエンジンが壊れた!

他の飛行機やジェットは知らんが、ダッシュは古い飛行機なので、クライムやクルーズ中に壊れると、オートフェザーが効かない。だから、プロペラがウィンドミリングして抵抗が増える。パワーのトリムアップ(エンジン故障をトルクの差で検知して片方を自動的に10%増す機能)もない。だから、クライムパワー後に、5000ftとか中途半端な高度でエンジンが壊れると、実は離陸直後より考えることが多かったりする。周りに高い山があるかもしれない。

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こういう時に、ざっくりピッチをいくつに入れて、パワーをいくつにセットすればいいか「GO-TO value」を持っていると強い。状況にもよるが私なら

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