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活版印刷のすべて(わたし調べ) 第1話

analographic的、活版印刷の魅力

たとえば名刺を、自分自身を表現する最小のプロダクトだとします。その名刺にこだわるだけで、あなたのポリシーやあなたのひととなりを伝えられます。
名刺を、単なる「情報を伝達するツール」だと捉えるなら、手軽に手元に届くネットプリントで十分かもしれません。でも、名刺を「人に手渡す製品」だと捉えたら……。
わたしはそんなふうに考えます。

活版印刷は、金属製の活字を組んで原稿を作り、その活字にインキを乗せ、圧力をかけて印刷する、アナログな手法です。

analographicでは、オーダーメイドでデザインした版を用いて、手キン・手フートと呼ばれる機械で一枚一枚手刷りいたします。わたしが目指すのは、デザインされた印刷物が、プロダクトとして価値があるものになることです。その一環として、活版印刷をおこなっています。

analographic HPより

とはいえ、わたしもまだまだ、活版印刷の知識や技術を勉強中の身です。この「活版印刷のすべて(わたし調べ)」は、わたしが調べた活版にまつわることを記録していく特集です。

わからないことばかりなのに、知りたいことが載っている本はあまりなく、ネットの海に解き放たれた情報は、曖昧なものも多々あります。(諸説あるものも多く、色々なやり方や答えがある世界なので、わたしの書いたことがすべてではないのですが)わたし自身のためにも、活版の先生に教わったこと、そして自分で体験して直に感じたことを引き続きまとめてゆきます。

活版印刷の素敵なところ、めんどうくさいところ、やっかいなところ、それでも愛しいところ、そんなことがたくさん伝わるといいです。


つづく


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YURIKO NAKAMURA
長いのに読んでくれてありがとうございます。