不登校という災害
災害時の心のケアが不登校支援に当てはまる
この記事の内容を一部抜粋してまとめてみました。
これ、行き渋りの時のあるあるの症状じゃないですか?
この時期に、学校に行くことを促したり、叱ったりするのは大丈夫なのだろうか・・・と思う訳です。
災害時 こころのケア・4つの段階
災害時 子どものこころのケア
災害時 支援者・救助者のこころのケア
ということで、これ、
不登校の段階表に当てはまりそうな内容
災害時の子どもの心のケアの部分は、学校に行かなくなった子に近いものがあります。
(明るい不登校の不登校段階表のデザイン担当しました)
早く元気に再登校することを願う気持ちの罠
不登校支援って・・・
不登校初期に、早めに、
・何かできるようになるための支援
・外に出られるようになるための支援
・人と繋がる支援
が割と多いし、単純に大人が思いつくことはそうなると思う。
だって、そうやって早く元の子どもの元気さを取り戻してほしいと思うのは当たり前のことですもん。
それも必要だし、それが合う子もいるだろうけど、
それが逆効果な場合もあって、その場合とても危険。
でも見極めが難しいと感じる人は少なくないのかも。
「早く元気に再登校」
というのは、本人も願っている場合も多い。
だけどできない。
本人も願っているし、親もそうあって欲しいし、
「なら一緒に頑張ろう」
となりやすい。
まずは一緒に頑張ってみるんだけど
「あれ?思ったよりも動けない」
となる親子。
「それでもここまで来てやめてしまったら今までの苦労が・・・」
となり、なんとかコントロールして動かそうとする親。
子どものために頑張って動かそうとしてきたけれど、それっと本当に子どものためなのか・・・
早く元気に再登校・・・
その気持ちは大切なんだけど、それって見誤ったら危ない場合があることを親も薄々気がついていく場合と、
「学校に戻りたいって言ったのは自分でしょ」
的に子どもを責めちゃうことも起こりうる訳で・・・
「自己決定」と「甘やかし」の基準が分からない大人が多すぎる問題に「災害時のこころのケア」を当てはめる
見極めというか・・・
子どもがどうしたいかしかないのだろうけど、
そうなると、
という自分の中のささやきと、外からのささやきが来る訳で・・・
でもそんな認識で支援しちゃ危ないんですよね。
割と母親に対して、結構そういう外圧が来るし。
そこで、災害時のこころのケアに当てはめてみる。
母親に対しては、「支援者・救助者のケア」が当てはまる
子どもの様子、体調を見て、子どもがどうしたいかを聞くことが大事。
それを甘やかしているって言う人もいたり、自分でもそう思ってしまうことも多々あり。
これも災害時の対応は分かりやすいのかもしれません。
(母親と書きましたが、父親の場合もあります。)
ほんとそう・・・
これ、学校行政の会議で今もチラホラ聞こえてくる内容ですけど、直接言われずともこれがジワジワと親を苦しめて、子どもを苦しめてしまうことに、学校教育関係者の方には気がついていただきたいです。たとえそれが事実で、たとえ虐待やネグレクトの家庭だとしてでもです。
その一言で結構救われます。
ま、その後の支援や情報があまり無いのが実態ですけど、せめてみんなで一緒に考える仕組みくらいは出来てもいいんじゃないかとは思いますが、それはまた今度。
学校行政の方々に、母親の状況が「災害時の支援者・救助者」の位置づけに近いということを理解していただいたら、もっとみんなが良い方向に行くのかなと思います。
「中期」に自殺が起こりやすい件
新学期や行事などのタイミングで子ども自身が気持ち新たに再登校するということは結構あることです。
しかし、その後に精神的に落ち込んでいる子どもを見てきた保護者はかなり多いです。
その行き過ぎた例が自殺なのかな・・・
子どもに限らず、ちょっと元気になったタイミングで、本人もそんなつもりではなくてもそうなってしまうらしい話はいくつか聞いたことがある訳で・・・
ちょっと元気になった時こそ、本当に気を付けて子どもを見てあげないといけない時期ということを覚えておくことも大切です。
不登校支援者が「不登校は災害」という認識を持つことで、支援の効果が上がるかも
とりわけ、学校の先生や教育委員会の方など、学校行政の不登校支援者の方にそのような認識を持っていただくことが支援の効果を高めるのでは?
不登校対応を難しくさせているものは、概念や偏見です。
「災害」という見方をすることで、支援する側の方の世界の見え方が、ちょっとだけでも変わるかもしれません。
それだけで、当事者は相談しやすくなったりするかもしれません。
どこにも相談しなかったというケースが3.4割いるということで、文科省も自治体もアクセス100にされたいようですが、
「学校行政に相談すると怒られそう、正されそう」
みたいに思っちゃうことが保護者にもあると思うので、虐待がある家庭など状況はどうあれ、保護者原因説を会議で語ったりするのは一旦やめられて、「災害」と思うことで見え方・考え方が変わってきて、もっともっと有効な不登校支援のアイデアが出てくるかもしれません。