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アミューズ・ミューズ・ループ

ミューズ。詩と音楽の女神。ミュージアムやミュージックの語源。本日は女神でもミュージックでもなく、あくまでミュージアムについてお話させていただこう。タイトル詐欺? うるさいな、語感重視だよ。
さて、美術館や博物館に行くと、特別展のフライヤーが手に入る。そこで、美術館や博物館にまた足を運ぶことになる。すると、特別展のフライヤーが手に入る。そして、美術館や博物館にまた足を運ぶことになる。
無限ループって怖くね?
別に行った数を誇りたいわけでもないから特に足を運んだ回数などを数えたりしていないし、美術品や学術的に価値が高いものへの造詣が深いわけでもない。知識欲、インプット、そのような高尚な目的もやっぱり全然なくて、マジで、アミューズメント感覚で行っているのだ。
夜景綺麗! と同じ気持ちで美術品綺麗! と思っているし、えーマジウケる、って思いながら博物(って言葉ありますか?)とその説明を眺めている。ミュージアムを後にしたところで、あー楽しかった、としか感じていなくて、次の日には学んだ物事をもう忘れている。せっかくなら、とミュージアムショップで爆買いする癖があるのだが(なにがせっかくなんだよ)、買ったポストカードやクリアファイルやポスターや図録を、飾ったり使ったりすることは愚か、見返したことさえほとんどない(本当になにがせっかくだったんだ)。
私は、特別展に行くという体験に金銭を支払っている。綺麗なもの、希少なもの、それらを見てこんなものが見られるなんてラッキーだなあ! と気持ちよくなっているだけだ。感覚としては、飲みに行くのとあまり変わらない。だから、ミュージアム巡りが趣味でぇ、と言うのは憚られる。えー、めっちゃ文化的じゃないですかぁ! とか言われても困る。そんなつもりで行ってない。近所の公園に行って遊具で思いっきり遊んできたくらいの気持ちだ。それをえらい! すごい! とか言われてもいやはや……となる。大したことしてないんですよ。本当に。
でも、私のようなスタンスは、それはそれでいいんじゃないかと自分で思っている。綺麗なもの、希少なものを保つにはお金が必要だと聞く。難しそうだから、理解できないから、と若者のミュージアム離れが起こり、素晴らしく価値のあるものが上手く保存できなくて毀損されていくくらいなら、私みたいなノリでやってきてはなんかよく分からなかったけどミュージアムショップで爆買いして帰っていくミーハーかつスノッブな客がいたほうが、結果としてよい方向に進んでいくんじゃあないか?
というわけだ、みんな、私みたいなテンションでたくさんミュージアムに行こう。1回行くと違う展示も気になり出してまた行くことになる。そんで、違う展覧会の情報を仕入れてしまって、再度行く。それから、違う展覧会の……もういいでしょう。そこのあなたも、Amuse(ment)・Muse(um)・Loopを楽しんではいかがか。

余談も余談だが、私は特に陶磁器系の展示に弱い。つやつやてかてかがたまらない。特に宋磁が好きだ。景徳鎮しか勝たん。地味だからか(陶磁器に失礼)よく展覧会を見逃すので、宋磁に限らずおすすめあったら教えてください。
あー、あと、香水瓶。ルネ・ラリックの香水瓶の展示、毎回行きたいのに全部逃している。生きているうちに1回は見ておきたいな……。
今年(2023年)はマリー・クワントにマリー・ローランサンにディオールに服飾系が多くてとてもよい。服飾系は私みたいなミーハースノッブでもよさがわかりやすいから。マリー・クワントのつやつやてかてかPVCが可愛すぎて何に使うのか知らんがポーチを買ってしまった(サムネの写真)(バーチャル世界からなのでつやつやてかてかが伝わりにくくて申し訳ない)。
語り始めたら止まらなくなった。ミュージアム巡りはいいぞ。チケット代映画とかより安いし。

https://twitter.com/anagramargura
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あなぐらまえすとろ

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