詰みコレ #002 answer
正解〜▲71銀で、後手玉は(ほぼ)必死」。
AI検討で上の図を見た時「▲51金までの詰めろ」だというのはわかりました。つまり「詰めろ飛車取り」です。飛車が逃げる手は、さっきの詰めろが消えないので、確実に飛車が取れます。
私は「あ、なるほど。飛車が取れるから、これで勝ちってことなんだ」と勝手に納得してしまったんですが、ちゃんと調べてみると、この銀打ちで後手玉は(ほぼ)必死だったんですね。全く気付けませんでしたwww
「玉は包むように寄せよ」という格言の通り、全ては読み切れていなくても「せめて、この銀くらいは打てるようになりたいなぁ」というのが検討後に私がため息とともに漏らした言葉でありました。
というわけで、以下はソノ解説です。まずは玉を逃げる手から。
△41玉には
▲51金△31玉▲32金△同飛▲同馬までの詰み
△61玉には
▲62銀打△72玉(△52玉は▲51銀成)▲82銀成で
△62玉なら
▲72飛△61玉▲62金までの詰み
△82同玉には
▲71銀と打って
△72玉と△81玉は、▲82金で
△83玉は、▲82飛〜金打ちで
△93玉は、▲85桂〜以下略で詰み
次に、銀を動かして逃げ道をつくる手を解説します。
まず、初手▲71銀〜△54銀には
▲62金と打って△同飛と、飛車を質駒にしてから(▲同銀成と先に精算しても詰むようですが面倒なので省略しますw)
▲51金△63玉▲62銀成と時間差で飛車を取って
△64玉には
▲75銀△55玉▲56飛までの詰み
△74玉には
▲75銀△83玉▲84飛△93玉▲85桂△92玉▲93銀までの詰み
△62同玉には、▲42飛が好手で
△51玉や△71玉は、銀打ちで
△52合駒は、▲同飛成〜銀打ちで詰むので
△63玉と上がりますが、▲72銀に
△74玉は▲75銀までの詰み
△64玉は
▲75銀△55玉▲44飛成までの詰みになります
当然ながら、私の棋力では、こんな手は見えませんので、全てAIが示した順ですが「▲42飛」は、とてもキレイな手ですねw
次は、初手の▲71銀に、△64銀とした場合
▲62金△同飛
ここまでは、△54銀の場合と同じで、さっきと同じように▲51金〜追って行っても詰みますが、銀の位置の違いを示す為に▲43銀の方も紹介しておきます
▲43銀△63玉(△61玉は、後の変化と合流)▲62銀成で
△74玉なら
▲85銀〜▲84飛〜金で追って詰み
△62同玉には
▲52飛△63玉▲72銀△74玉▲85金までの詰みになります
最後に、初手▲71銀に△74銀のときの手順を示します
▲62金△同飛までは、やっぱり同じで
今度は▲43金がわかりやすいでしょうか?
△61玉なら
▲62銀成〜▲52飛として△63玉(△71玉は▲82銀〜▲51馬)に
▲72銀△64玉(△54玉)▲53飛成までの詰み
△63玉に
▲62銀成で、△同玉は▲52飛以下、さっきの順へ合流
△64玉なら
▲55銀△同玉▲44馬△46玉▲56飛までの詰みとなります
さて、いかがでしたでしょうか? と言うかですね、記事の最初に「この図は(ほぼ)必死です」とネタバレしてるので、ここまで読んでいただけた人は、かなり少ないんじゃないでしょうかw
ここまで手順を追いかけるだけでも結構大変だったと思いますが、それでも最後まで辿りついてくれた方々へ向けて、感謝の言葉をお贈りしたいと思います。
お付き合いいただいた皆様、ありがとうございます。そして、お疲れさまでしたw
<補足>
この図が、どうして「ほぼ必死」なのかと言えば、▲51金の詰めろを逃れる手が、上の方で紹介した手以外にもあるからです。
それは「△51桂」と「△42桂」です
△51桂には、
▲43銀△61玉▲62金△同飛▲同銀成△同玉に
▲51馬△71玉(△51同玉は、▲41飛〜▲71銀〜▲82金まで)
▲62銀△81玉▲71飛△92玉▲83金△同玉▲73飛成△92玉
▲84桂△81玉▲71龍までの詰みなんですけど……
△42桂は、
▲43金△61玉▲82銀成
とやって「わかりやすい詰めろ」が受からないので「必死」になりますが、即詰みにはならないんですよ。だから、一番上の解答図は「ほぼ必死」なんですね(ややこしいなw)。
あと「△51桂の変化」は詰んでいるのに、本編ではなく補足で取り上げているのは「△42桂」の筋をネタバレにしない為ですwww
お後がよろしいようで……。でわでわ。
(局面図の作成は shogipic を使用しています)