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白梅の塔「雛の日参り」に参加して思うこと


毎年、沖縄では6月23日の慰霊の日と
3月3日の「雛の日参り」に、
白梅の塔で慰霊祭が行われています。
今年の「雛の日参り」は3月2日(日)に開催され、
主催は一般社団法人「白梅継承の会」でした。


この会の理事長を務めるのは、私の父です。
母方の祖父が白梅の塔に祀られていることもあり、
母に代わって父が会の活動に深く関わっています。
92歳になる父の運転手として、私も今回同行しました。


太平洋戦争の末期、
沖縄では住民を巻き込む激しい地上戦が
繰り広げられました。
白梅の塔には、
沖縄県立第二高等女学校の教員、
学徒隊、そして同窓生が祀られています。
彼女たちは、戦場に動員され、
多くの尊い命を失いました。


日本の平和は、
こうした戦争で犠牲になった方々の命の上に
築かれています。
「もう二度と悲惨な戦争を繰り返してはならない」
「この平和な暮らしを守り続ける」
慰霊碑の前で、改めてその思いを強く誓いました。


理事長として挨拶をした父の言葉には、
戦争を実際に経験した者だからこそ語れる、
深い平和への願いが込められていました。
その思いは、参加者の皆さんの心にも
響いたと思います。


式典では、

  1. 沖縄県立第二高等女学校の校歌

  2. ひな祭りの歌 を参加者全員で歌いました。


その後、お供え物をいただきながら
自由交流の時間(ティータイム)があり、
父は取材に訪れていたテレビ局の方から
インタビューを受けていました。

式の最後には、『幸せなら手をたたこう』を
皆で歌いました。
この歌には、次のような背景があります。

1959年、木村利人さんがフィリピンYMCAの
ワークキャンプに参加した際、
戦争の傷跡が残るフィリピンで、
現地の青年たちと平和を誓い合った体験を
もとに作詞しました。
そして、この歌は木村さんの帰国後、
日本国内で口伝えに広がり、
1964年には坂本九さんによってレコード化され、
日本全国に広まったのです。


誰もが一度は口ずさんだことのあるこの歌に、
こんなにも深い平和への願いが込められていたとは
初めて知り、大きな感動を覚えました。

平和を誓った体験から生まれた歌を、
慰霊祭の締めくくりとして皆で歌えたことに、
深い意味を感じました。

しかしながら、
沖縄の現状を思うと複雑な気持ちになります。
「抑止力」という名のもとに、
辺野古新基地建設や
ミサイル部隊配備計画が進められ、
私たちの願う平和とは
逆行しているのではないか
そんな危機感を覚えます。

世界情勢を見ても、
戦争や紛争の絶えない現実に胸が痛みます。

宇宙から見た地球は、青く美しい
「水の惑星」とも呼ばれています。
人類初の宇宙飛行士であるガガーリンが
「地球は青かった」と語ったように、
この星は本来、争いではなく、
調和の中で生きるべきではないでしょうか。

私たちには、平和を守り、
次の世代へと受け継いでいく義務があります。
そのために、私にできることは何かを
改めて考え、行動に移していこうと思いました。

もう二度と戦争は御免です。
平和な未来のために、
今、私たちができることを
一歩ずつ積み重ねていきたいと思います。

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