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紡いだことばたち。
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2017年10月の記事一覧

詩 17

細く白い身体で 踊る

伸ばした指

空を切り裂く

しなやかな体躯の奥に
眠る気高き魂

遠く
鳴り響く
音に
溶ける

何度も 何度でも
生み出すことを 彼女は恐れない

その血の一滴
細胞の一片

スポットライトに照らされて
露わになる

剥き出しの それが 美しさ
#詩 #朗読

詩 16

−しあわせのうしろ髪を、私はそっと撫でたのでした−

とっぷりと、甘く熟れた夕暮れに

遠くから、夜が呼ぶ

やおく、甘やかに

いつの間にかそこここに

金平糖を張り付けて

音の束がちりちりと、耳の奥を擽る

酸素は濃く

すっぽりとおさまっていく

すべてが、あるべきところに

もう一ミリも、動いてゆかない

ここにいま、あとひとつだけ必要なのは
#詩 #夜 #夕暮れ

詩 15

熟れた月が部屋に満ちる

静かに揺らめく、魂
何もかもがさかさまに見える
ガラス玉の奥のほう

腫れあがる傷口みたいな日々を
愛さずにはいられない
#詩 #現代詩