シェア
ysh
2017年12月14日 22:55
唐突に、誰かの夜が欲しくなって、私は本を手に取るのだった。ここではない、どこかへの、静かでささやかな旅。隣では、夢と現の狭間を彷徨う息子が、何やら不思議な舞いを舞っている。まだちいさな彼は、自分の両手が布団につくその衝撃に驚いてしまうのだ。両手が布団につくたびに、ビクッとし、また両手を上げる。薄く目を開いて、時々にやりと笑ったりするもんだから、もうこれは起きているのではないかとひや