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三日坊主にはわけがある

わたしは筋肉が好きだ。
筋肉をみることが好きなのだ。

筋肉に興味を持ったのは2020年、コロナ禍が始まった年。

もともと「出かけるのがめちゃくちゃ好き」というタイプではなかったけれども、「外出するな」といわれると妙に外に出たくなる。
当時世間的にお咎めのなかった外出といえば、ジョギングだ。かくして、ただ外に出たいがためにジョギングを始めてみたのだが「どうせ体を動かすならもっと自分の体のためになることはないか?」と調べて辿りついたのが筋トレだった。

なかやまきんに君のYouTubeからはじまり、マッスルグリル→サイヤマングレート→コアラ小嵐→…と、マッチョの世界にのめりこんでいった。

筋トレさえしていれば筋肉はつくものだと勘違いしていたがしかし、そんな甘いものではなかった。
厳密なカロリー管理のうえに筋トレが乗っかり、増量期と減量期を繰り返すことでボディはメイクされていくのだと知った。

マッチョたちがプロテインを飲み、こぞって鶏むね肉とブロッコリーを食べるのには、明確な理由があるのだ。

でも、すごくない?
日々の食事と筋トレであのマッチョができているなんて。

シャイニー薊さんを生でみたときには、まじで山が風吹かせて歩いているかのようだった。
でかい。
それにかっこいい。
想像するだけで、noteを打ちながらわたしの口元はニヤニヤしている。

YouTubeの見様見真似で1日の摂取カロリーを計算し、自宅でなかやまきんに君の動画をみながら筋トレに励んでみたら、見た目の密度が変わっていった。たるんでいたおなかが、ちゃんと体に張りついていている。
体重は変わらなくても、体が軽かった。

「難しいことはわからないが、とりあえずカロリーと筋トレで体は変わるのね」と、頭と体で理解した。

この「難しいことはわからないが、とりあえず◯◯なのね」がわたしは好きなのだ。

∽∽∽

ぜんぜん話は変わるけれども、あなたは整理整頓・片づけが得意 / お好きだろうか?

わたしは苦手であった。
整理整頓というのは、要らないものを処分したうえで、要るものをわかりやすく秩序立てて収納すること。

家庭科の授業で教えてくれよ、と思う。
家庭科の授業以外でミシンなどさわりもしないが、片づけは大なり小なり毎日のことである。

わたしが家事嫌いな理由は「やってもやってもすぐ散らかるラットレース」だからだ。食べればお皿は汚れるし、洗濯してもすぐまた洗濯機に洋服が放り込まれる。掃除機をかけてもどこからかホコリは溜まっていく。
片づけても片づけてもゴミは出るし、部屋のあちこちに「もののタワー」が建っていく…。

そこで整理収納アドバイザーなるものを学んでみたところ、まあおもしろいように家が片づいた。
資格をとって仕事に活かそうなどとは微塵も考えておらず、片づけの理論を身につけたかったのだ。

わたし流に解釈すると「難しいことはわからないが、とりあえずものを増やさない、グループにまとめて浮かす / 吊るすのね」である。

とはいえ月末になればデスクも散らかるし、部屋の掃除も疎かになってくるが、重い腰を上げさえすれば以前にくらべて片づけにかかる労力は激減した。

∽∽∽

なにをやっても長続きしないわたしだが、それは「難しいことはわからないが、とりあえず◯◯なのね」を掴むことが好きだからだ。
つまり「ものごとの全体像」を浮かび上がらせ、星の数ほどある雑多な情報をざっくり整理して要点を掴むのが好きなのだ。

だから、ゲームでいえばつるつるレベルが上がるチュートリアルで満足してしまう。
Lv8ぐらいになれば「ちょっと不便だった日常生活をちょっと効率的にできる」ぐらいには成長している。

生活は仕事でないのだから、Lv8でもじゅうぶんである。

あれにもこれにも手を出しては長続きせず「いったいなに目指してるの?」ともよくいわれるのだが、なにも目指していない。
Lv8に至るプロセスそのものが娯楽だから。
むしろチュートリアルを終えて、そのゲームの全体像と進め方のポイントだけわかればよい。
よっぽどのめり込めば完クリを目指すけれども、たいがいは端から完クリなど目指していない。

「趣味」というと映画を観るとか、料理とか、目に見える行動を思い浮かべがちだけれども、目に見えるものだけが趣味じゃない。
今わかりやすい趣味がなくても、過去にはまったことを思い返してみればたぶんそこには共通の理由がある。
その理由こそが娯楽の根源ではないかと思うのだ。

頭のなかを片づければ、きっとみえてくる。



今日も読んでくれてありがとうございます。
あなたの趣味はなんですか?

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