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行き詰まったらインプットよりも整理する

-世間的な状況から判断して、明日からしばらくのあいだ休業することにしました。再開は未定です-

2020年の春、突然仕事がなくなった。
明日の予定もわたしの頭のなかも真っ白になった。

ヤケを起こしてしばらくは飲んだくれ、求人情報サイトやタウンワークを物色し、1周まわってやったことは今までの人生と自分にできることの棚卸しだった。


あるマンモス企業で派遣社員として働いている時分、じめっとしたモラハラとセクハラを受けた。
スパッと辞めて1ヵ月間フィリピンで過ごし、帰国してすぐ今までのすべての人間関係を整理した。
関連する想い出の品々も片っぱしから処分した。スマホの写真データから、旅行のおみやげから、プレゼントでもらったものから、徹底的に。


今の2例はだいぶ極端だけれども、わたしの場合なにかに行き詰まるというのは、ものごとを整理せよとの思し召しなのかもしれない。

なぜなら、なにかに行き詰まったときは往々にしてインプットを増やしたくなるからだ。
「違う違う、逆よ、逆」とどこからともなく声が聞こえてくる。


「足りていないこと」は、意外と明確にわかるものだ。
だからわたしたちはググるし、人に尋ねるし、あるいはモノや情報を買うのである。

そして行き詰まっているときには、目の前の壁を突破するためになにが必要かわからないが「なんか足りない」気がして、とにかく知識やスキルをインプットしたくなる。

ところが「行き詰まり」は行く先がすでに詰まっているから前に進めない状態であり、「詰まり」を取り除いてあげる必要がある。
だからインプットで知識やスキルを「詰める」よりも、本当は余計なものをどけるほうが先決なのだ、きっと。

それに「不安だから」と始めたことは、往々にして中途半端になりやすい。だって目的がないんだもの。
負担になることはなにかしらの明確な目的かよほどの強迫観念がないと続かない。
目的があったって続かないことも多いというのに。


仕事で行き詰まっているのなら、もっと◯◯の知識を、もっと✕✕のスキルを…と足し算していくよりも、どこに目詰まりがあるのか、工程ひとつひとつを並べてみて、整理すべきなんだと思う。

だって「ごみ出し」とひと言でいっても5工程はあるぐらいだ。

  • 可燃ごみなのかプラごみの日なのか確認する

  • 家中のごみ箱から指定のごみ袋にまとめる

  • ごみ袋の口を閉じる

  • 集積所にごみ袋を置いてくる

  • ごみ箱に新しいごみ袋をセットする

たかだかごみ出しで5アクションが必要なわけだから、仕事だったらもっともっと複雑なはずで、場合分けしてすべての工程を書き出したら10や20にもなるかもしれない。

その10や20を、どこをもっとよくできるのか、ムダはないか、目を皿にしてよーく見つめ直すだけでもわりと大変な作業である。
2つでも3つでも改善点があるのなら、まずそこに取り組めばいい。
そのうえで「やっぱりインプットが必要だ」と思うなら、そのときに勉強を始めても遅くないだろう。それどころか学ぶべきことがピンポイントに認識できているはずだから、むしろ効率的ではないかとすら思える。


行き詰まったら整理から。
わたしも目詰まりを解消していこう。



今日も読んでくれてありがとうございます。
あなたの行き詰まり、どこから整理しますか?

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