【プロジェクト航海記#7】ゆうちゃんの「駄菓子屋『楽侑堂』はじめました。」プロジェクト
「お商売をして、その売り上げを難民として困っている人に寄付をしたい!」
モチベーションの源泉を探る旅
小学5年生のゆうちゃん、あむラボでの初めての活動は今年の4月初め。
プロジェクト活動を始めるにあたって、まず、ゆうちゃんについて色々知ろうと、どんなことが好き?どんなことに違和感をもつ?ついついやってしまうこと、何気ないけど嬉しかったこと、興奮してしまうこと、などなど
友だちのように会話を楽しみながら、興味関心の輪郭を捉えていきました。
社会問題などに敏感で、特に、
・フェアトレードに興味がありその背景も好奇心を持って調べてみたこと
・外遊びが好きで木登りとか
・ゴム鉄砲が好きなこと
・読書が好きで図書館に入り浸ってること
・公園でお菓子を売りたいと思ったら、おばあちゃんにダメじゃない?と言われてしまって少し悲しかったことなどなど
そんな中、こんな思いを伝えてくれました。
「ただ何かを売って終わりとか、そのお金を自由に使えないのが、なんかやなんだよね。」
学校のバザーに出店したり、お商売プログラムに参加したりした中で、いわゆる“リアリティ”の少なさに違和感を持っているようで、「何かを自分で提供して、その対価としてお金をもらうこと。そしてそれを、助けたい人のために使うという営み」に強いモチベーションがありそうなことを、2人で発掘できました。
お商売のはじまりはじまり
「じゃあ、ゆうちゃん自身でリアルお商売をここでやろうよ!場所もあるし、手伝うよ!」
と言ってみたら、なんともキラキラした顔で、早速これから始めるビジネスのアイデアを出し合いました。
「あ!家に大量に余った未開封の水がある!!これを売ることできるかな?」
まずは、小さく、家にあった資本を使ってやってみるという方向性に帰着。
それからやったことはこんな感じです。
・「10歳から知っておきたいお金の心得」という本を読む
・いくらでも売るか、どんな人に買ってもらえるのかを考える
・今世界でどんな社会問題があったり、寄付が募集されているかをパソコンで調べる
・環境問題について大学生と対話する etc…
次週から早速、飲料水を持ってきてICLa(あむラボの教室のあるコミュニティスペース)にある冷蔵庫を使って販売を開始しました!
鍵は「欲しい」の把握!
何週間にもわたって販売を実施してきましたが、売り上げは停滞気味。。
そこで、ゆうちゃん工夫します。
「ポップアップ作戦」
ただの冷蔵庫だと、どこか味気ない。
訪れた人の目を惹く視覚的な掲示を作成!
「リクエスト制度」
販売所付近に、欲しい飲み物などをオーダーできる付箋を配置!また、活動日にICLaに訪れた学生や大人に一人ひとりヒアリングも行い、お客さんのニーズを探っていきます。
そして、あむラボの子どもたちにも話を聞いてみると、「駄菓子が欲しい!」との要望が多数。そこで、兼ねてからやりたかった駄菓子屋も始めてみることに!!
駄菓子屋「楽侑堂」はじめました。
早速、これまでの売り上げからネットで厳選した駄菓子を購入!
このラインナップもまた、子どもたちの声から拾い上げ、
ブースも作っちゃいました!笑
ICLaの施設担当者と場所や時間などの交渉をしたり、目立つ工夫・飾り付けをしたり。
値付けも、仕入れ値から計算してどのくらいに設定すればいいのかも試行錯誤。立派な経営者です。
ついに、ユニセフへ寄付!!
お商売をはじめて、約2ヶ月。
なんと、目標だった、貧困で困難を抱える子どもたちへ売り上げを寄付すること。
どこに寄付するか、最後まで悩んだ末に、本で読んで感銘を受けたユニセフに決定!
なんと言っても、児童労働の改善やこどもの権利を国内外で強く推進しているという点に着目!ここに来て最初の関心の深掘りが生きました。
そして先日、無事、3000円をユニセフへ寄付できました!!
いろいろ紆余曲折ありながらも、ブレずにプロジェクトを進めてきたゆうちゃん。毎週、当たり前のように生じる困難も、独自の発想とその選択肢の多さで乗り越えました。
これにて、寄付プロジェクトは1章完結でしょうか。次は、どんなプロジェクトを起こしていくのか、ぜひ見守ってください!!
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書いた人:こもりん
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