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夏殺しの夜|詩


「夏殺しの夜」

眠れぬもりの四季使いが
悠々と夜の空へと手を伸ばす
ひとつふたつと星たちは
揃い右まわりの螺旋らせんを描きはじめた

正しく殺せなかった夏
それは白線のあちら側にあります

せわしなく走る星のひとつが
はたと此方こちらを向いてそう云った
もうすぐ海馬かいばがやってくる

流れを抜けたその星は
僕のまえにすんっと降り立ったあと
白線の向こう側へと消えていく

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