つうきんろ|詩
「つうきんろ」
細切れた夏の影が
足もと照らし走り去っていく
ざわわ、ではなく
さささと素早いわけでもなくて
然れど、其れは
一刹那のよに季節を連れ立ち
あたかも夕の浜辺に打ち上げられた
空き瓶の気持ちを運んでくる
目の前の信号が青に変わり
僕は何も無かったように頷いて
いつもの景色のなかを
何時ものように走りはじめた
「つうきんろ」
細切れた夏の影が
足もと照らし走り去っていく
ざわわ、ではなく
さささと素早いわけでもなくて
然れど、其れは
一刹那のよに季節を連れ立ち
あたかも夕の浜辺に打ち上げられた
空き瓶の気持ちを運んでくる
目の前の信号が青に変わり
僕は何も無かったように頷いて
いつもの景色のなかを
何時ものように走りはじめた