ギネス世界記録に登録された日本の番組
ギネス世界記録に登録された番組
1957年11月4日の放送開始から、
今年で65年を迎えたNHKの「きょうの料理」が
テレビの料理番組としては最長の放送として、ギネス世界記録に認定されました。
放送開始からこれまでにおよそ4万6600ものレシピが紹介されてきました。
時代の変化を反映したレシピの数々
番組で紹介されてきたレシピは、常に時代の変化を反映し、変化してきました。
《憧れの洋食》
番組が始まった1957年は、「テレビ・洗濯機・冷蔵庫」が3種の神器と言われていた頃。
当時は、和食のおかずが当たり前だったので、憧れる人が多かった洋食や中華のレシピが多く紹介されました。
初めて紹介された料理は、海の幸の「カキ」を使った洋風のカレーライスだったとか。
《核家族化で料理に変化》
1960年代には核家族化が進み、求められる料理も変化してきました。
番組開始当初は5人分のレシピ表示でしたが、核家族化が進み、1965年には4人分に、現在は2人分になっています。
母親などからおせち料理の作り方を教えてもらう機会がどんどん少なくなっている中、
1967年の12月に放送した、おせちの作り方を紹介した「正月料理」特集が大きな反響を呼びました。
《飽食の時代に成人病食レシピも》
消費生活が豊かになっていった1970年代には、肥満や成人病が社会問題となり、「成人病予防レシピ」と題して高血圧を予防するレシピが話題を呼びました。
《共働き・時短レシピへ》
1986年に男女雇用機会均等法が施行され、女性の社会進出が進んでくると
共働き家庭のための企画が次々に出てきます。
そこで1995年に始まったのが「20分で晩ごはん」。
番組の時間内に献立をすべて作り切るという当時としては斬新な企画で現在も続く人気のコーナーです。
まとめ
その他にも、常に時代の変化を反映し続け、
1970年代にはオイルショックによる不況で献立の予算が「4人分500円」を目安に作られたほか、1980年代以降、女性の社会進出が進むと「時短レシピ」や「男の料理」シリーズなどの企画が評判を呼びました。
今回はギネス世界記録に登録されたことで、話題になりましたが
一つの番組の中でも、時代の変化に合わせて変化していくレシピに面白みを感じました。