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今日ときめいた言葉230ー「少しでも嫌じゃない方に鼻をつまんで入れる」

(2024年10月25日付 朝日新聞 芥川賞受賞作家 津村記久子氏の言葉から)

投票は「あなたの一票が社会を変えます」という前向きな行動ではなく、「それをやらないといいようにされるから」という自衛として行う。

政治を信用したことは一度もないけど、必ず投票に行くという。投票しなければ自分の納得のいかない方向に物事が進んでしまうから、「少しでも嫌じゃない方」に鼻をつまんで入れるそうだ。投票に行かないと黙認したことになって政治家に見くびられるからと。

引き合いに出した仏大統領選の記事が面白い。マクロンとペロンのどちらを選ぶかと問われた人が、

「どちらも嫌いだがマクロンに投票する。マクロンならまたデモをすればいいけど、ルペンになったらデモもできなくなるかも知れないから」

津村氏も同じような気持ちで投票していると。
「今回はあなたが一番嫌じゃなかったけど、もっとマシな人が現れたら次はそっちに投票するからね」という意味の一票だと。

だから「行っても変わらない」から脱却し、「ノー」を突きつけに行こうと。



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