今日ときめいた思い出の歌233ー「美しい秋」
ぶどう畑の
ぶどうだなの下で
ぶどうの実を食べた
手に染まる 紫のひとふさの 秋の重みよ
口にふくむ ひとつぶの 秋のやさしさ
さらさらさら 風が渡る
さらさらさら ぶどうの葉がゆれる
美しい秋
ゆたかな 秋のみのりよ
作詞は詩人の高田敏子、作曲は「小さい秋見つけた/雪の降る街を」などの中田喜直。
中学生の時、NHKの合唱コンクール予選でこの課題曲を歌った。この課題曲は私たちが初めて歌ったあと、20年あまり経って再び課題曲になったようである。
自由曲は、ワグナーの歌劇「タンホイザー」から「大行進曲」(当時我々は「タンホイザー行進曲」と言っていたと思う。このトランペットの導入部分がすごく気に入っていた。なぜかすごく気分を奮い立たせる。楽器の演奏が続いた後に合唱部分が出てくるので中学生用に編曲したものだったのだろう)
当時田舎の中学校の中では、この選曲はちょっと異色だったと思う。何せ先生が武蔵野音大出で音楽一筋で生きてきたようなバリバリ厳しい人だったから(きっとこんな田舎の中学校などで埋もれているような人ではなかったのではないかと今になって思う。雰囲気が他の先生と全然違っていたから)
悪ガキどもは、「オールドミス」(当時はやった差別用語。今となっては死語か)などと言って先生の音楽の授業をなめていた。
まず先生のピアノに合わせて「夏の思い出」を歌い、ソプラノかアルトか振り分けられた。混声合唱だったけどテノールの男子生徒の数が断然少なく、ソプラノ・アルトの女子生徒の声にかき消されてしまいがちだった(音楽の授業を小馬鹿にしがちな当時の思春期の少年の中で「将来僕は声楽家になりたい」という男の子がいてその子だけが頼りだった)
残念ながら私たちは県大会で敗退したが(先生から聞いた話だと「テノールが弱かったことと女性コーラスにつられて音程が狂っていた」そうだ)、先生がこの時の合唱をレコードにしてくれた。小さなドーナツ版だが実家のどこかにあるはずなのだが?
3年生の夏休みを練習に明け暮れたことがなつかしい。
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