ドラマ「39歳」ー三人の女友達の物語。ソン・イエジンが魅力的🤔
(タイトル写真はNetflix より転載)
この女優の多彩な表情を満喫したドラマだった。ドラマ自体は、タイトル通りの39歳の3人の女友達の物語である。演じた女優達が同年齢というところもいい趣向だと思う。ある偶然で出会った3人の少女が、39歳に至るまで育んできた友情や共に過ごした悲喜こもごもの日々。が、ある日その中の一人が末期癌に侵され死期が近いことが分かる。その時から亡くなるまでの三人の心情を情感たっぷりに描いている。
特に亡くなる友とソン・イェジン演じるミジョとの絡みが哀しくも優しく、しっとりと描かれる。こういうシーンでのイェジンは際立っている。楽しいシーンより彼女がずっと輝いて見える。一見強い女に見えて、内面は壊れそうなほど繊細という役柄は彼女にピッタリだ。「愛の不時着」でもそう感じた。涙をこらえて話す彼女の表情や泣き崩れる姿。「泣きのイェジン」と誰かが書いていたけど、本当に魅力的な女優だと思う。リ・ジョンヒョクではないが、男性はこんな面倒くさい、でも可愛い女に惹かれるのではないだろうか。
ドラマでは彼女の存在感が大きすぎて、相手役の男優に物足りなさを感じた。彼女のいい演技を受け止めるのは、やっぱりヒョンビンしか考えられない。結婚してしまった二人が再びラブコメで共演することはないのだろうなあ?もう一度二人の共演を見てみたかった。
それにしても3人の女友達の濃厚な関係に、世の中にはこのような関係を結べる人がいるのだなあと改めて認識した。それが羨ましいかと聞かれれば、即答に窮する。と言うのは、今まで濃厚な人間関係を結ぶことにずっとためらいがあったからだ。
私には「親友」と言う言葉が使えない。それは、私が「この人だ」と思える人に出会えなかったからではなく、自分がそう言う関係になることを躊躇してきたからだと思う。そう言う関係を引き受ける自信が無いからなのかもしれない。
そう言えば、韓国ドラマ「彼女はキレイだった」の主人公ヘジンも自分の女友達が自分の恋人を好きなことを知って、相手の男性と恋人同士になるのを先延ばすシーンがあった。「自分にとって親友は親と同じくらい大切だ。だから親友を傷つけてまで恋人同士にはなりたくない」「友達のままでも構わない」とまで言う。そのようなドラマが作られるということは、友達にそこまで強い感情が持てる人々がいるということだろう。
それに、考える。友達関係のその関係は、自然に継続して行くものなのだろうか。自分からその関係を維持すべく努力しないといけないのだろうか。今までの私の友達関係は、言ってみればタケノコのようだ。ある時期関わりを持ったものの自然消滅的に立ち消えになってしまう。それが一つの節になる。そしてまた新しい節ができる。その関係を引きもどそうと努力しない自分である。「去る者は追わず」
他者との距離感は、今の自分がいる位置に居心地の良さを感じている。他者から見たら、きっと淡白な関係、希薄な関係とうつることだろう。
人間は友達を強く求めるが、一番傷つけられるのもその友達関係からだと言う皮肉。「友だち幻想」(菅野仁著)という本を読んだ時、とても納得した。
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