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花には何の意味もないのに。

家の近所に毎年決まった季節に咲く花がある。

昔付き合っていた人の誕生花だ。

付き合う前には毎年咲いていることに気づかなかった。
別れた後で気づいてしまった。

なんで調べたんだろう。
なんで覚えているんだろう。

愚かだ。


爽やかな朝に見かける花。
花は好きだ。
なのに
もう恋心なんてないのに、なんだか直視できない。

「付き合っている間に、男の子が女の子に花の名前を教えてもらったら別れた後も花を見てその子を思い出す」っていう話を色んなところで聞く。

私の場合はその呪いを自分にかけてしまったみたいだ。呪いなのか、分からないけど。


太陽の眩しい光をたっぷり浴びて、爽やかな風に揺れる花の姿に"呪い"なんて言葉は似合わない。
その似合わなさ加減が、いつまで経っても私の元を離れてくれないそのことばが、笑えてくる。

美しい花に何度も振り回されて、でも絶対嫌いにはならなくて。

あぁ色々と、重なるね。

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