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【エッセイ】演技遊びが好きだったこと

 小さい頃、マンガ雑誌「ちゃお」に掲載されていた「にじいろプリズムガール」や今なお連載が続く「ガラスの仮面」の影響で演技遊びにハマっていた。自室で思いのまま、役になりきって演技を楽しんでいた。

 私が演じる役やストーリーのあるある展開は、決まって転校生が学校にやってくるだとか、プリキュアやしゅごキャラの影響をモロに受けた女戦士同士の戦いとかそういう類のものだった。あぁ、あとはお姫様とか令嬢になりきって執事に対して横柄に振る舞う みたいな役でもよく遊んでいた。

 今までに蓄積されてきたマンガやアニメの知識を総動員して、可愛い役名を考えたりするのも楽しかった。今でも覚えている、自信作のネーミングは、「クラヴィーア」。しかしこれは実は、私が創作したキャラ名ではなく、家にあった楽譜集に書かれていた何かの曲名の単語である。先ほどGoogle先生に訊いてみたら、J.S.バッハが作曲したピアノ曲のタイトルに使われていたことが判明。楽譜をパラパラと捲っていたら、「クラヴィーア」という言葉を見つけ、「これは、演技遊びのキャラ名に使えるぞっ!!」と一人でテンションが上がったのを今でも覚えている。

 他にも可愛い名前を創作しては、お姫様やお嬢様になりきって遊んでいた。今ではもう、どんな名前を創って楽しんでいたのかは一ミリも思い出せないのだが、湧き水のように名前のアイディアが浮かんできたことだけは覚えている。その才能が尽きておらず、卒論に活かせたらどれだけ良かったことか…トホホ。尽きぬアイディアを駆使してなんとか乗り切りたいものだが、現実は甘くない…。

 演技が好きだったので、小学5年生や中学1、2年生の文化祭劇の経験はそれはそれは楽しいものだった。台詞を覚えるのも、練習のときに舞台に立って演じるのも凄く熱中した。大きい声を出して、クラスメートと劇をやり遂げたときの達成感は格別だった。

 話が少し脱線したが、演技遊びが好きだった私は今でもこうして、かたちは違えど創作のプラットフォームに身を置いて文芸活動を楽しんでいる。小さい頃に好きだったものって、今でも大きな影響を与えてくれるんだな、としみじみ感じている。

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