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【エッセイ】正直になることは大切だけど...
インフル診断が下った12月9日からの数日間、私の心は荒んでいた。
所属している部活の歌唱披露の場が13日にあったのだが、外出停止期間と重なっており、断念せざるを得なかった。私が「イベントαに出ない?」と皆に声を掛けて出演が決まったのに、結局インフルでおじゃん。メンバーに迷惑をかけてしまったこと以上に、歌うことができなかった事実に打ちのめされた。他にも、15日には友人と一緒にお出かけする予定も入れていた。それもナシになってしまった。他大学で行われる定期演奏会で、とても楽しみにしていたスケジュールだった。
どんどん消えていく予定の数々。どんどん悪化していった私の体調。反比例するように心の安定も崩壊していった。ドミノ倒しで全てのピースが倒れていくような感じで。
独り籠ってしんどさに耐える日々に限界を感じ、ノートとペンを手に取った私はおもむろに心の中に湧き上がってきた怒りや愚痴を書きなぐっていた。気づいたらノートの上には、真っ黒な感情の塊が字面と化して横たわっていた。咳が止まらないことへの不安や苛立ち。インフルエンザに今年2回も罹患してしまったことへの悔しさや怒り。楽しみにしていた予定が立ち消えになってしまった辛さ。感情を限界まで素直に、正直に吐き出したらスッキリすると思っていたのに、全然、そんなことなかった。むしろ悔しさが増幅し、哀しみとも怒りともつかない訳の分からない感情が心の中を侵食していった。インフルエンザになったのは、誰のせいでもないことだと頭の中では分かっていた。だけど、何かのせいにしたかった。誰かのせいにしたい醜い自分がすぐそこにいた。
自分の感情に素直になって正直にノートに書き殴ったあの衝動と行動は、結局、全部逆効果だった。『書かなければ良かった』。そんな後悔が心にジワジワと広がっていった。
心に湧いた思いに正直に向き合うことは、確かに大切かもしれない。だけど、それがネガティブなモノであればあるほど、どんどんその思いに囚われてマイナス思考に満たされてしまう。
できることなら、愚痴を吐いて何度も反芻するより1つでも多く感謝を見つけて日々を過ごしたい。今、このエッセイを書いていて、絢香の「にじいろ」の歌詞の一節がふと心に浮かんだ。
なくしたものを数えて
瞳閉ざすよりも
あるものを数えた方が
瞳輝きだす
辛いときに、今与えられている恵みに感謝するって凄く難しいけれど。感謝や満足する思いに満ちながら日々を生きることができたら、どれ程幸せなんだろう。なんだか、センチメンタルなのか分からないけど、この記事を書きながら涙が込み上げてきそうな心地。誰かと不幸比べなんかしたくないし、かといって他人を羨みながら生きるのもそれはそれで窮屈だ。こんなとき、心の支えになる聖句の1つや2つ、思い出せたら良いのに。
For I know the plans I have for you, says the LORD. ''They are plans for good and not for disaster, to give you a future and a hope.
Jeremiah 29 : 11
…よく思い出してみたら、1つだけ、見つかった。日本語で書いても良かったけど、英訳ver.で書いてみた。この聖句には、受験期も支えられたなぁ。
全然まとまりがない文章になってしまいそうなので、今回はここまで。
誰にも言えない思いの丈は、これからは、神様にぶつけてみようかな。