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【創作小説の裏話】「餉々時の葬送」
2日程前に創作小説・「餉々時の葬送」を無事公開できた。今回は本作品の裏話のエピソード記事を徒然なるままに書いていこうと思う。まだ、「餉々時の葬送」を完読していない方は、ぜひ読了後にこの記事に目を通していただきたい。恐らく、「へぇ、藍玉はこんなこと考えながら執筆してたのね」とか、「あー、なるほどね」みたいな発見があるかもしれない。小説のリンクを以下に挿入しておくので、ご興味ある方は、ぜひ読んでみてくだされ (*´ ー`*)
さてさて、まずはタイトルにある「餉々時」。こちらの3漢字、皆さんはどのように読むだろうか。実は、noteつぶやき記事でも、同じような質問をさせていただいた。
答え合わせを本記事で発表する!「餉々時」の読み方は...…ズバリ……………..、「げげどき」でござる!!!
「......いやいや、読めねぇよ( ボソッ )」と呟いたそこのあなた!反応は正しい!!試しに家族に「これ、何と読むと思う??」と訊いたところ、「読めない」の4文字が質問後、0.5秒で爆速返答された。
ここで、反省点。タイトルは誰もが読みやすいものに設定すべし!!!さもないと、手に取ってもらえなかったり、読んでもらえなかったり…と悲しい結末になりかねない。教訓として次に活かそう。
本作を書くにあたって、インスピレーションを存分に受けた楽曲がある。
それが、こちら!!!歌い手・まふまふさんのオリジナルソング「空腹」だ。
「空腹」 作詞・作曲 / まふまふ
♪歌詞♪
喜びも知らないボクらに 見かねた神様の言うことには
命を宿してみたんだと 粗末なものだな
これは感情というのか この痛みは愛というのか
そしてこの満たされない感覚を 空腹と呼ぶようでした
生きるためなんだ仕方ないよな
味付けはどんな夢がいいかな
ああ ボクは誰だ 化け物が取り憑いた
指先で今日を食している
ああ 君のか細い声が
胃袋を刺激してたまらないや
お腹が空いたの
涙を沸かしたスープと 聞くに堪えない夢の話が
食卓についたボクらを 夢中にさせていく ああ
無性に乾く喉掻き切って
舌鼓を打ち ぶれる本能のままに
綺麗にご馳走様
もういいっていうのに
もういいっていうのに
吐いては喰らって 此処は何処だ
飽きるほど繰り返す 君の泣き声に酔っている
ああ 声が 誰かの不幸が
ひび割れた心満たしていく
お腹が空いたの
唇を噛み 爪をへし折り 何度胃袋を叩いて泣いた?
これでいいだろう これでいいだろう 何度罪を重ねてきただろう
頭がおかしくなりそうだ ボクは何一つ知らない
いらないよ いらないよ...
これ以上傷つけてまでいらない 食べたくないよ
心が足りないこの身体を 何と呼ぶのだろう
ああ あああああ..
ぐしゃぐしゃに泣いておいて 舌を舐ずって生きてきた
ああ 君のか細い声が
胃袋を刺激してたまらないや
お腹が空いたの
もういらないよ もっと泣いてみせて
いらないよ おかわりを頂戴
心が この身体が いうことを聞かないんだ
お腹が空いたの
小説を書こうとノートPCの前に座っていた私は、「いやしかし、アイディアが浮かばないぞ…」と長いこと悩み続けていた。そのとき、ちょうどYouTube.で推しのまふまふさんの「空腹」をイヤホンで聞いていた。
「これだ!!この曲から得た発想を落とし込み、ちょっとダークでミステリアスな雰囲気漂うファンタジー・ショートストーリーを書こう!!!」
私の脳内に物語のシナリオがパーッと火花のように断片的に散りばめられた。あとは、ひたすら手を動かしてイメージや抽象的思考を文章に起こすだけ。
そして、1日で産み落とされた作品が「餉々時の葬送」である。
食することは私たちの血肉を支えるために欠かせない営みであるが、それには命の犠牲が必ず伴う。
命を奪ってまでも食べなくてはいけないことに、強烈な恐怖を感じている主人公と彼女が最後にあらゆる葛藤や畏れを乗り越えて動物の肉を食べるシーンを書いているときは、様々なことを考えさせられた。
「私は、ハノンと同じだけの覚悟と感謝をもって食物の命と向き合えているだろうか」と。
「『食事ができることが当たり前』と甚だしい勘違いをもって、傲慢になっていないか」と。
「菜食主義の人や、宗教上特定のものを食せない人たちへの配慮はこの国ではどれ程浸透しているだろうか」とも。
最後の自問自答はストーリーとは直接的には関わりがないかもしれないが、「食」に関連の疑問として心に浮かんだ。
創作小説を執筆していて、色々なことを考えさせられた(2回目)。
読者の皆さんは、どんなことを考えながら読んでくれるだろうか。
また、この「裏話」を読んで新たな気づきや発見はあっただろうか。
今後も、社会問題や日常の気づき・疑問、私自身の経験も落とし込んだ小説を創れたら幸いだ。
ここまでの文章に目を通してくださり、感謝の気持ちでいっぱいだ。ありがとうございました!!