コーイチさんとの“食品添加物”ライブまとめ。
今回伝えたいメッセージ
食の安全における添加物の「良い・悪い」は量で決まります。
用法容量を守ってと言うのは薬のみならず食品にも当てはまります。取り過ぎたら毒、適切に使えば食を豊かにしてくれるものです。
添加物と聞いて不安になることは悪いことではありません
子供がいる方、誰かに食事を作っている方などは、当然健康面のことが心配になるでしょう。自分がアレルギーを持っていたり、何か疾患を抱えていたりする場合は特に食べ物が気になるでしょう。
わからないものに対して恐怖心は芽生えるもの。わかります。
僕も幼少期からアトピーがあったので、親はかなり気を遣ってくれていましたし、僕自身もなるべく食品添加物は避けたいなと思っていました。
でも知識がついた今では、適切に利用して食生活を豊かにすることが大事だと思っています。
本稿は、読んでくださった方が少しでも食品添加物を身近に感じ、理解を深めていただくためにも、食品添加物とは何か、そして頂いた質問をピックアップし、お返事させていただくという構成で書いています。
(内容はインスタコラボLIVEのまとめになります)
食品添加物とは
添加物なんてなくていい!というのは少し暴論と言えます。
豆腐のニガリは主成分として塩化マグネシウムなどを含む凝固剤です。
これがないと豆腐は作れません(固まりません)。
保存料は問題視されることが多いですが、使われるようになってから食中毒での死者が減少しました(質問へのお返事で後述)。
食品添加物の定義は、“食べ物の製造過程で添加される物質の総称”です。
これは食品衛生法で定められています。
添加物とは食を豊かにするもの
日本において食品添加物は大別すると4種類あります。
・指定添加物(厚生労働省が指定するもの)
・既存添加物(昔から長らく使われてきたもの)
・天然香料(動植物から得られる天然の物質、バニラ香料、カニ香料など)
・一般飲食添加物(そのものが飲食に供されるもの。例:ジュースの果汁)
食品添加物を使用することのメリット
・安全性、品質を保つ
・食感や風味を出す
・味や香り、見た目を整える
・栄養を高める
このように、食品添加物は食文化を発展させ豊かにするものです。
食品添加物がなければ多様な食事をすることはできないでしょう。
保存料がなければ輸送中に傷んでしまうかもしれないですし、廃棄も増えます。
香料がなければどこか味気ないものになるでしょうし、チョコレートの舌触りもクッキーのサクサク感も損なわれるでしょう。
豆腐に至っては固めることもできません。
ただし何でもかんでも使えるかというと、もちろんそうではありません。どんな物質もですが、過剰摂取は人体に悪影響を及ぼします。
そこで、食品添加物として使用できる物質は、健康への評価を丁寧に検証され、それをもとに品目と使用量の基準が制定されています。
添加物に関する評価や基準の制定を担当するために、「食品安全委員会」が設置されています。
→食品安全行政を行う機関として2003年に発足し内閣府に設置されている(https://www.fsc.go.jp/)
食品の健康への影響評価と基準設定の流れ
1)化学物質の同定(どんな物質がどのくらい含まれているのかなどを検証)
2)毒性試験(動物実験含む。どの濃度でどれくらい投与されると影響が出るのか検証)
3)一日摂取許容量(Acceptable Daily Intake, ADI:人が毎日一生涯摂取しても健康への悪影響がないと推定される量)の設定
4)ADIを超えない使用基準量を設定
こうして認可されている日本の指定添加物は472品目、既存添加物は357品目(2022年6月30日現在)。
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