終
きっと、ふたりの世界なんてないんだよ
君と僕とこの狭い部屋の中で
あ、あと機械もたくさん
人間らしいのは僕らしかいないんだけど
でもここはふたりの世界じゃないんだ
どうしても目を背けたいだけで
ふたりの世界を作ろうとしてしまうんだ
だって、一歩外に出てしまえば人がうじゃうじゃいるからね
これがふたりの世界と言えるのかい?
そんな屁理屈言わないで
って君に言われそうだけど
僕は屁理屈だと思わないからね
だから君が屁理屈だと言うことを言い続けるんだと思う
いつも君の価値観でいう、屁理屈というのを僕はするみたいだ
でも僕らはいつもそんな会話しかしてなかったね
でも、嫌いじゃなかったからさ
「屁理屈言わないで」
っていつもいつも言われるのさ
おかしいな
僕はもう捻じ曲がってしまっているみたいだ
こんなこと素直に思うなんて
こんなに「屁理屈言わないで」って言われたくて
言われたくて言われたくて言われたくて
この狭い真っ白い無機質なところでずーーーーーっと
屁理屈を並べてるよ
「屁理屈言わないで」
end
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