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【詩的実験】新しい朝


眠気の辞書はだれにも見つからない場所に隠している
眼を擦りながら太陽と月の衝突を再確認する
枕と珈琲の朝は冷たく忙しい

薄志弱行の決意
不規則なリズムで揺れる脳はまだ夢と現実を区別できない
ひっそりと立つ富士山がわたしをくっきり惑わす

澄んだ狂気が血液に充満する
ベッドのぬくもりは靴の中にだけ残っている
気味の悪いポストは今日も朝の匂いを浸す

あなたが向こうから歩いてくる
ポッと灯った燈火の胸がわたしを夢に誘う
そしてやっと新しい朝が訪れる

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