新しい扉を開いてみたら
昨日の新聞に、縄文後期の埋没林が発見された、という記事が掲載されていた。
実は、11年前、わたしは西富岡で発掘の仕事を3ヶ月間していたことがある。
牛小屋の跡で、新東名高速道路の工事前の発掘だった。
もうかなり経っているので同じ場所ではないと思うが、これを発見したらワクワクしたと思う。
昆虫や鳥の羽根も発見するなんて、面白そう。
わたしは土器の破片洗いなどはしたが、大物は発見できなかった。
しかし、測量の仕方を覚えたり(水平を保つのがなかなか難しい)、ねこの使い方を覚えたり(「ねこ」は手押し1輪車のこと)、休憩時間に野良猫とたわむれたり(これ以降、猫好きになった)、溜まった雨水をバケツリレーしたり、なかなか濃い体験ができた。
トイレは仮設トイレで、冬(1~3月)なので借り物のドカジャンを着ても寒く、過酷だったが、新しいことを覚えるのって楽しいなと思った。
この仕事をやってみようと思ったのは、原宿で三内丸山遺跡の土偶のスライド展を見たのと、メキシコシティに行った時、国立人類学博物館に行ったのがきっかけだったのかも。
職場が自宅から近かったのも、この仕事を選んだ理由の1つだ。
この仕事の後には、神奈川県立生命の星・地球博物館の特別展でも4ヶ月働いた。
ちょっと分野が違ったが、両方とも大地に関するテーマが共通していたので。
とにかく、この仕事は体力勝負で、仕事している間、不眠症になったことはまったくなかった。
不眠症に悩んでいる方やくよくよ悩みがちな方は、試しに働いてみると良いかもしれない。
ちなみに、30代で派遣だったので、図面を書く仕事がメインだったが、60代だと土堀り専門の会社でないと雇ってもらえないと思う。
縄文時代のものがいまだに残っているなんて、自然は偉大で、人間ってちっぽけだと思う。
そういう発見をすると、くよくよ悩んでいるのが馬鹿らしくなるかもしれない。
ちなみに、正規職員は男性しかいないようだったが、契約社員は女性が多く、男女の比率は同じくらいだった。
考古学専攻の学生さんも働いていて話を聞いたところ、考古学専攻は女性比率が高いんだそう。
意外だなと思った。
夏のほうが熱中症になりそうで大変なようだが、女性でもやろうと思えば、全然大丈夫な気がする。
正社員のほうが安定していて楽な気がするが、フリーだと、いろんな仕事をお試しでチャレンジできるのが楽しい。
今までと違った目線を持つことで、物事の見方も変化する気がする。
4月には無料見学会があるそうなので、興味のある方は出かけてみてください。