ゆらぎの力
海より山派のAmiです。
秋晴れですね。青い空に映える稜線が美しいです。今日は祖母の家に行ってきました。和歌山市内から車で1時間半、日高郡の奥地の秘境です。
祖母は昨年亡くなりました。享年91歳の大往生でした。晩年は和歌山市内で暮らしておりましたので、祖母の家はかれこれ10年、空き家になっていいます(年に数回、親戚の誰かが遊びに来てはいるのですが)。
自然に囲まれた美しい集落です。近年は住人がすっかり減り、片手で数えられる程の世帯数になってしまいました。
農業をやる人も少なくなったため、以前の田畑には野草が生い茂り、土も固くなっていました。
空っぽの郵便受け、朽ちてゆく材木。人の生活の跡が、再び自然に還っていく、そんな無常感を感じさせられます。
家の近くには川が流れています。釣りでもしようかと思ったのですが、餌になるミミズが見つからず断念。
私は、自然の中にいるとすごく気持ちが落ち着きます。普段の生活でストレスが溜まると、山や川に足を運びたくなる。皆さんもそんな経験ありませんか?
先日、武者利光さんの『ゆらぎの発想』を読みました。
武者さんの1/fゆらぎ理論は、こちらのサイトでも詳しくまとめられています。
「1/fゆらぎ」とは、自然界の事象に現れる、共通の不規則性のことを指すそうです。川のせせらぎの周波数や、木の杢目や年輪のパターンなどに、この不規則性が観察されるとのこと。
そしてこの「1/fゆらぎ」は、人間の生体リズムにも現れており(心拍や脳波など)、ゆえに私たちは、「1/fゆらぎ」を持つ事象に快感を覚えるといいます。私たちが自然に癒されるのは、このような理由があるからかもしれませんね。
また、武者さんは下記のようにも述べています。
コンクリートとガラスで囲まれた建物の中で、1日中パソコンと向き合ってはデジタル情報を処理する...。そんな現代社会の日常では、「1/fゆらぎ」を感じる時間はほとんどないのではと思います。またその環境が、慢性的なストレスや閉塞感に、少なからず起因している気がします。
いくらテクノロジーが発展しても、人間の身体は自然物のひとつに過ぎない。地に足のついた身体感覚を忘れないようにしたいです。
よく歩いたし、心身ともにすっきりした一日でした。自然のある生活を大切に。
Ami