2-6 有害人間シュサイダー誕生!!
巡回監督は半年に一度、エリア内の会衆を訪問する。
”旅行する監督”という別名のとおり、その会衆にとどまり、どこかの家に泊めてもらって、1週間を過ごし、次の会衆へと旅立っていく。
このため、巡回監督の移動の際には荷物をまとめたり、運んだりする手伝いが必要なことが多く生じる。
今期より巡回監督が交代となり、新たな巡回監督が赴任してくる。
今回の訪問先は私が所属する会衆だ。
このため、長老たちは巡回監督のご機嫌をとるために、会衆の若者たちを巡回監督のお出迎えに同席させ、宿泊先となる家に同行して、荷物の積み下ろしの手伝いをさせる算段をとっていた。
何度も書いていることだが、エホバの証人社会には、「この世」と彼らがさげすむ一般社会に住む人々と比較した時、お世辞にも尊敬できるとは言えないタイプの人間が多くいる。
塩田やシンイチなどはわかりやすい例だろう。
特に長老等の目立つ立場にいる人間で、普通の人と遭遇するのは非常に稀だ。
では巡回監督はどうなのかというと、これも当たりはずれがある。実際にある話なのだが、巡回監督の中には、都市部を回ることを好み、地方に行きたがらない輩がいるという。
なぜそうなのかというと、お金持ちの信者がたくさんいる地域を受け持つことができれば。たくさんのおもてなしを受けることができるから、だ。
例えば、巡回訪問の宿舎と言えば一般のご家庭の一部屋を提供してもらい、そこに一週間滞在するというのが普通だ。
一週間の食事については、朝だけ宿舎となる家で用意してもらい、昼夜については、希望する信者が食事招待という形で提供する。
お金持ちの信者多い場所であれば、これがホテルを用意してもらったり、別荘として使っているマンションを提供してもらったりということがあるらしい。
また食事についても、料亭や有名ホテルでランチやディナーというもてなしを当たり前のように受けられるそうだ。
なぜ自分が旅行する監督として神に仕えているのか、本来のあるべき姿や考え方をなくし、私利私欲に走る監督もたくさんいるのは悲しいことながら事実だ。