私は そっと 木の葉の落ちるのを見ていたいのです
都会から少し離れて
騒がしくなく 寂しくもない場所で
そっと 木の葉の落ちるのを見ていたいのです
真夏は少し遠ざかって
茹だることなく 凍てつくこともない風が
そっと 木の葉をさらうのを見ていたいのです
しばらく 永らく そうしているうち
いつしか溶けて
私は大地に染み込んで
樹々は私を食い 変わらず 鮮やかに 揺れるのでしょう
そしたらきっと
木の葉になって落ちるのを
今度は 誰かが 見ていてくれる
私は ただ 木の葉が落ちるのを見ていたいのです
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