暮らしマルシェ vol.2
11年ぶりのゴールデンウイーク
コロナはまだ落ち着く様子もなく、通常に戻ったわけでもないのに少し複雑な思いですが、とりあえずゴールデンウィークは終わりましたね。
これまでの10年間、この時期は逗子海岸映画祭で、ほぼ毎日、汗と砂にまみれて体力の限界と戦いながら最後まで乗り切ることだけ考えていたので、ある意味、穏やかで安らかな連休でした(笑
そして思った。
あの映画祭がなければ、私は1年を通して、日中砂浜で過ごすことがないんだと。
今住んでいる場所は、海を臨む高台のせいか、とても風が強くて
山をなでるように、まるで猫バスが走りまわっているみたいに、毎日強い風が吹き上げるから、玄関は掃いても掃いても数時間後には葉っぱだらけ。
歩いて5分ほどで山の上に広がる畑に出て、東京湾(正式には金田湾というみたい)と相模湾の両方を障害物なく一望できる。この位置からの富士山は絶景。
c:hord hayamaも、山から海を見下ろすロケーションで、やはりとても落ち着く場所。
そう。海を眺めるのは大好きなのです。
だから、今年のゴールデンウィークは、ほぼ毎日この眺めを堪能しに朝の散歩を楽しみました。
果樹園と農園が家の周りを囲んでいて、隣家との距離もあり、徒歩圏内には野菜や果物の直売所も数件。
こんな環境を与えてもらって心から感謝。
今日のレシピのはじまりのはなし
さて、今日ご紹介するのは、インスタのべジバトンでもご紹介したレシピ。
もともとのレシピの由来は、逗子のCINEMA AMIGOでランチを提供していた時の映画に合わせたメニュー。
その時の映画は『ボブ・マーリー ルーツ・オブ・レジェンド』
あたりまえにジャマイカンフードを出すのはつまらないなと、アイタルフードを探してネットサーフィン中、ボブ・マーリー生前の専属シェフが、彼が大好きだった料理をいくつか挙げているブログを見つけ、その中の1品が、豆腐・レーズン・ナッツ・リンゴ・玉ねぎをシナモン&ジンジャーで炒めた料理。これは、ボブ・マーリーが来日した時に出会って大好物となった豆腐を組み込んだオリジナルメニューらしい。
豆腐とシナモン!!!
想像できない組み合わせに一瞬ひるむも、作ってみたらなんとも絶妙に味わい深くクセになる料理でした。
ちなみに、アイタルフードとは、彼らラスタマンたちの宗教のような人生哲学に基づいており、その内容は、簡単に言うと『自分で狩猟・収穫できないものは口にするべからず』。
自分がとることもできないものを食すことをよしとしない(たぶん、他の命を自分に取り込むなら、殺める責任も感じるようにということ)、結果ベジタリアン多め、というとても分かりやすく理にかなった教え。
声高にオーガニックや環境を持ち出しながら、実のところ生活全体を見ると矛盾を含む暮らしをしている人が多い中、そこに違和感を覚え始めていた私にはぐっと来たのです。
※ここについては、語ると長くなるから、またいつか別の記事でw
せめて、自分で仕留められなくても、生き物であることを忘れずに、命に感謝していただきたいもの。(生命という意味ならば、これは野菜だって果物だって同じことだし。)
さて話を戻して、その上でこのレシピの誕生は、ある会社の依頼で、テーマカラー“ピンク”、整腸作用のある料理、というしばりのケータリングで、あれこれ試作を繰り返しながらそのメニューをアレンジしたのがはじまり。
驚くことに、このレシピは出した当日から以降ずっと、ベジタリアンの女子だけでなく、普通にノンべジの男性(クライアント側のスーツ姿のおじさん達)にまで毎回人気で、延期となってしまったけれど、オリンピックのセイリングチーム・オランダ代表のメンバーたちにもとても好評だったので、第一回目のレシピに任命。
そして余談ですが、我が家のお嫁さんが出産後に、母乳の出が悪くて苦労していた時には、玄米ともち米を多めにして良く届けました。
カロリー過多で動物性たんぱく質や脂質が多すぎると母乳が苦くなり、乳腺にも詰まりやすいのだと、母乳のスペシャリストである我が母・光子から教わっていたので、このメニューはとても役立った!!
炊飯器があればスイッチひとつ。
なくても、鍋で15分ほどで簡単にできるミックスライス。
メニュー名に名案がなくて、いつも苦労しながら、結局は、数種のナッツ&ドライフルーツ&雑穀のミックスライス…と長々しいネーミングで表記しています。
どなたか、いいメニュー名思いついたら教えてほしい。
本日の簡単クッキング vol.1
【数種のナッツ&ドライフルーツ&雑穀のミックスライス】または、ナッツ&ドライフルーツ&雑穀のライスサラダ
(どっちでもええやんってかんじだけれど、ほかのメニューにサラダがあると被ってしまうからメニュー提案だけで拒否率高くなるので、全体のメニューに合わせていつも使い分けています。)
約2人分
【材 料】
・白米 1合
・玄米 大匙1
・雑穀米 大匙1
※米のバランスは適当で大丈夫。雑穀米がなくても、赤米・黒米・もちキビ・粟・キヌアなどあるものを適当に。赤米や黒米などの古代米が入ると、もちもちした食感にきれいなピンク色が出て鮮やかです。玄米は入るとプチプチした触感がいいですが、なくても平気です。
※玄米と白米を半々にしても食べ応えあり。その場合は米の総量を同じにすればOKです。
・リンゴ 1/4~1/2個 お好みで
・玉葱 1/4~1/2個 お好みで
・ドライフルーツ(レーズン・サルタナ・ブラックカラント・クランベリー・いちじくなどがおすすめ)
ナッツ(アーモンド・クルミ・パンプキンシード・松の実などお好みで)
上記どちらもひとつかみ程度
・シナモン・生姜(またはジンジャーパウダー)・塩・オリーブオイル
※チャイマサラがある場合はジンジャーなしでも大丈夫です。
【作り方】
1. 白米は洗って水切りしておく。(玄米が入る場合はできれば一晩水につけて)
2. 鍋または炊飯器に、水切りした米に分量の水(炊飯器の場合には容量に合わせて。鍋の場合には、2合に対して約430ml)と雑穀を加え、20~30分浸しておく。
3. その間に、玉ねぎとリンゴを0.5ミリ程度に刻む。(大きさはお好みでOK)
4. 米を炊く。※鍋で炊く場合には、最初中火で沸騰させてから弱火に変えて、水分がなくなるくらいまで約10分炊き、最後に数秒火を強くして水分を飛ばし、火を切ったらしばらく蒸らす。
5. 米を蒸らしている間に、切っておいた玉葱とリンゴを炒める。オリーブオイルを引いた鍋に生姜を加え、玉ねぎが透明になる程度まで火を通したら、リンゴとシナモン・塩を加える。(ジンジャーパウダーの場合にはシナモンと一緒に)
6. クルミやアーモンドは、刻むか、綿棒でたたくなどして崩しておく。(生の場合は軽くローストしておくと更に美味しいです!)
7. 蒸らしあがった米をボウルに移し、EXバージンオイルをさっとふりかけ、酢めしを作る要領で混ぜながら粗熱を取る。
8. 4で炒めたリンゴ&玉ねぎと、崩したナッツ・ドライフルーツを加え、全体にまんべんなく混ぜ合わせる。
9. 皿に盛りつけてから、仕上げの塩をぱらり。私のおすすめの仕上げ塩は、ノワールムーティエの海塩。粒が大きい方。個人的には、ゲランドの塩よりもマイルドでうまみが強く、だんぜん美味しいと思っています。
※リンゴの代わりに洋梨でも◎ その場合炒めず仕上げにフレッシュな洋梨を混ぜ込んでください。(お好みでフレッシュなリンゴの刻みを入れても、ザクロをちらしても美味しい!)
このミックスライスは、野菜料理だけでなく、肉料理や魚料理とも相性が良く、エスニック料理ともよく合います。
白米をバスマティライス(長粒米)にしても、ぱらりとした触感がまた美味しいです。
リンゴや洋梨など果物多をめに、葉物や生のセロリなども投入してサラダとしても。
私の料理は、“これがないとできない!”というものよりも、なければあるもので代用する家庭料理です。
分量もわりと適当。
その時のもので、毎回味が変わって、それがまた新しい発見になって進化していくようなレシピとなっていますので、気に入ったらご自宅で何度も作りながら、ご自分のレシピへと変化させていってくださいね。
こんな風に進化したよ!というご報告もいただけたら嬉しいです!
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