感情の蛇口を捻る
欲求を通すひとと、
その欲求を通さないひと。
言葉を使わずに、からだだけで〈ノンバーバル〉で表現をする。
自分自身や誰か大切なひとが、生命の危機に直面しているときのように、“絶対にそうしたい“ という、強い欲求を内がわに設定をして挑む。
はじまりのクラップが鳴る。
絶対に通したい欲求と、絶対に通したくない欲求がぶつかり合う。
演者の息遣いが変わる。目に涙が溢れる。喉の奥から声にならない声が漏れる。
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第4回目のお稽古では、“通す・通さない“というワークをしました。
このワークがほんとうに難しくて。
まずそんなに強い欲求が内から湧いてこなくて。
からだが動かなくなって。
欲求って、一体なんなんだろう?
…. あれから、ずっと、あたまの中をぐるぐるしています。
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演技指導をしてくれるもえちゃんは、
「これは心の筋トレだよ」…といいます。
心のお道具箱のなかから、スッと取り出せるように。錆びついてしまった感情の蛇口を捻って、ひとそれぞれ違う、感情の通り道を探っていく。その道具を磨いて、それをどの場面で、どう使うかは、自分で選べばいい。
わたしは、暮らしのなかでも、自分の欲求を通すのが苦手。
何がたべたい?
どっちの道にいきたい?
…そんな些細なことから、ちょっと大きな決断まで、相手に委ねることが多い。
我慢してるつもりは全くなくて。
相手に合わせるのが楽だから。
自分が決めるということが怖いから。
身を委ねることの強さも知ってるから。
誰かと衝突することなく、周囲に心配をかけないように、その環境や、空気や、誰かの顔色に合わせて、生き抜いてきたわたしの、心の癖。
本当はどうしたい?
そこにじっと目をむけることなく、“どっちでも大丈夫“ってしてしまいがちだけど。
本当はそこに、“わたしの欲求“ があるはず。
わたしは、そこに、ちゃんと気づけてるだろうかと考える。
錆びついてしまった感情の蛇口を捻ろう。
母を求めて、全身全霊で泣いた、子供の頃のように。
まずは、からだで表現してみて、そこから感情を探ってみよう。
心の筋トレ。
心を強く、柔らかく、自由に。
演技って、面白い。
2022年5月13日
(文責:キャストゆうき)
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