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「あれから5年、国籍を巡る状況は今ー日弁連勧告を機にー」

2021年12月4日オンラインイベント「あれから5年、国籍を巡る状況は今ー日弁連勧告を機にー」(主催:日台重籍問題を考える会 後援:AMF2020)が開かれました。 野嶋剛氏は、5年前に起きた、いわゆる蓮舫氏事件以来積極的に事件解明に向けて活動されてきましたが、当日はメインパネラーとしてジャーナリストの立場から重要な発言をされました。ここにその全ご発言を掲載します。

なお国籍選択期限ですが、今年2022年4月1日より、成人年齢引き下げのため、22歳から20歳に変更されることになっています。

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野嶋剛氏による発表部分の書きおこし

2021年12月4日イヘント 野嶋剛さん発表部分の書きおこし
皆さんこんばんは野嶋です。皆さ ん、今夜、このイべントに集まっていただき、ありがとうございます。 今までコロナの前だったらこの時間に顔をそろえて議論することもできなかったと思いますが、本当に怪我の功名と言えるかもしれません。 先ほどご紹介いただいたように、私は本業がジャーナリストで、大学で教えながら、基本的には台湾のことに関心を持って仕事をしています。今日は国籍問題研究会の一員という形でお話しさせていただこうと思っています。 まずはこの会を主催してくださった田代さんや、渋谷さん、ほかの皆さん、ありがとうございます。パワーポイントを用意させていただきましたので、それをもとに皆さんに話を進めていきたいと思います。 私は、法律の専門家でもありませんし、それは国籍問題についても必ずしも最良の知識を持っている人間ではありません。この場で本来は例えば日弁連の方に説明をしていただく、あるいは当事者の申し立て人の方に説明して話をしていただくことがベストかもしれません。けれども、それぞれいろいろな御事情で難しく、私が関係者の思いも推測、代弁しながらやらせていただきたいと思います。もちろん私の知識、想像が至らないところがありましたら、この後お話しいただく館田さんはじめ、参加者の皆さんも私より非常に法律、国籍法に詳しい方々も揃ってらっしゃるようですので、しっかりと是正していただければと思っております。それではまずパワーポイントを共有させていただきます。
今日のこのイベントのタイトルにあります「あれから5年」ということですけど、蓮舫さんの問題が起きてから本当にあっという間に5年間、特にこの2年間はコロナで何だかわからない間に時が過ぎてしまったという感じありますが、ちょうど5年と言うこのタイミングで日弁連勧告を機に、国籍を巡る状況に改めて思いを致す機会に今日はなればと思っております。
本日の内容は一つ目申し立てへの経緯と結果、それから日弁連勧告の内容について、そして勧告を受けて考えるべきこと、という風に、3つの部分で話をいたします。
これまでの経緯ですが、当時の民進党、その後は立憲民主になっていますが、党首選挙に 立候補した蓮舫さんの国籍問題が表面化しました。彼女が台湾と日本の両方の国籍を持っているのではないかということで当時の金田法務大臣の問題発言等もありまして、いろいろと世の中を騒がせた。その中で多くの方が忸怩たる思い、一体どうなっているんだろう、何とかしなければいけないと、そんな風に思った時だったと思います。
その流れで蓮舫さんが台湾籍を離脱し、日本国籍選択をしたことを表明されています。そ の時の、この写真も、私は蓮舫さんの記者会見に出席しましたが、自分はしっかり台湾籍を離脱したことを説明するために、この写真の許可証書などを集まった記者たちに配って見せました。本来これは非常に私的な文書ですが、記者会見で配られたということでお見せします。ある意味『身の潔白』、良い言い方じゃないですが、それを示そうとされたわけです。時間は前後しますけれども、金田法務大臣が二重国籍は違法状態という風に発言したことがありまして、これは日本テレビのサイトですが、今でも掲載されてますね。
何が当時問題だったかと言うと、彼は一般論と言いつつ、期限後に日本国籍 の選択宣言を行った場合でも、それまでの間、国籍法上の国籍選択義務に違反していた事実がなくなるものではない、国籍法上の義務に違反であるという言葉があったので、日本テレビの報道でも「蓮舫氏の場合、違法状態が20年間以上 続いたことになり」と報じています。これは間違った表現だと思いますが、「さらに説明が求められそうだ」と論じる。これで「蓮舫氏が二重国籍で違法状態」という見出しが取られてしまい、多くの人々の心を傷つけた、不安に思わせたということがありました。
そんななかで私たち国籍問題研究会、これは基本的に弁護士や研究者の方々、それから私等も含めてジャーナリズムにいる人間が問題意識を持って勉強会をしておりまして、シンポジウムをまずやりました。次に2019年に、「二重国籍と日本」という、ちくま新書からの本で結実し、その御縁で、私も今日ここで話をさせていただいてるという事です。肝心のこの日弁連の勧告の元になった人権救済申し立てですが、申立人の方が2019年1月にまず法務省に情報公開請求を行ってます。金田氏の発言に基づくようなことが果たして本当にあるのか、その根拠は何なのかと。そうすると「文書の不開示」というものが出されたわけです。不開示とは一体どういうことなのか更に突き詰めるために総務省に審査請求を出したところ、答申書が出た。 答申書の内容は基本的には、台湾の人は日本とは国交がないわけですから、台湾の証明というのも国籍法上の外国の証明書にはならないとの答申が出されました。それをさらに受けまして、この申し立て人の方が日弁連に同年4月、人権救済申し立てをした。日弁連が担当弁護士を選任し調査が始まります。その後2021年9月、日弁連が記者会見を開き、勧告書を公表し、それを総理大臣、法務大臣あてに送られたという ことになっております。以上がざっとした時系列での整理となっております。

今回申し立てを行った方は日台双方にいわゆる国籍を有する男性となっております。そのお気持ちについて、このようにおっしゃってます。
元々日台の場合は重国籍に当たらないと思っており、実際に各地の法務局等に問い合わせたときにもそのように説明をしていた。つまり日台2つの国籍を持つ方は単一国籍で扱うという説明を受けることがほとんどだったわけです。蓮舫氏も最初は台湾の方なのでそうだろうと思っていたが、 金田法務大臣の発言等があって、「一般論としては違法」と言われまして、いずれどちらかを選びなさいと選択を迫られるんじゃないかと不安になり、放置できないと思っていろいろ行動を取られて、日弁連に人権救済を申し立てたと私は理解しております。
日弁連は日本弁護士連合会というのが正式名称ですけれども、この勧告が出るまでと、出た後、その手続きをちょっと簡単に説明します。人権救済の申し立てがあると、日弁連の人権擁護委員会が担当弁護士を選任し、調査が始まります。
その調査が終わった後、やはり問題があると、人権侵害の恐れがあると判断した場合、3つの種類の対処があります。警告、勧告、要望とありまして、今回の場合はその真ん中にある勧告で、これは上に行くほどその意図するところが非常に強いと、緊急度が高いということになります。 勧告の場合は「意見を伝え、適切な対応を求める」ということですが、例えば警告の場合は「適切な対応を強く求める」と少しニュアンスが違っているわけです。この勧告等が出た後に6ヶ月以内に日弁連は相手方、今回の場合は法務省だと思われますが、そこに照会を行ってその結果を、日弁連のホームページ で掲載するという流れになります。ですから、来年の3月に照会するということでしょう。
勧告と紹介がホームページに掲載されているのですが、照会をされた相手は、ちゃんと答えをする場合と答えない場合がある ようなんですが、答えている場合も、木で鼻をくくったような答えが出てる場合もある感じです。 実際、日弁連というのは、平たく言うと民間団体であるわけで、その勧告に法的な強制力があるかというと、法的には無いということだと思います。 ただ、日弁連というのは、ご存知のように、国家資格を持つ全ての弁護士が加入する強制団体でもあり、公的な性格が強く、社会的な信用も高い組織です。 そこがしっかりとした調査を行った上に行う勧告というものには、かなりの重みがあるのは事実です。それを受けて、どう対応するかっていうのはそれぞれの行政に任されてるわけですけれども、やはりそこがきちんと向こうは指摘された内容についてはきちんと向き合うことだと思います。ただ、どう対応するかについては、ケースバイケースで違ってることだと思っております。
今回の日弁連の総理大臣・法務大臣あて勧告の要点ですが、第1点は台湾籍を実際のところ日台の複数籍の方は選択できないようになっており、結局は日本国籍の選択宣言しかできないので、日台複数籍者に対しては国籍選択を求めてはいけないということです。
つまり、彼らに対して国籍選択を政府は求めるべきではないということで、その日台複数籍者に対して選択宣言をしなくても、国籍法上の義務違反に当たらないということを周知徹底すべきだとしています。これは金田法務大臣が言ったことと全く正反対のことですね。その内容がここで書かれてるわけです。これは、当時日本の法律解釈の最高責任者である法務大臣が言ったことと、全く違う勧告内容になってるわけです。そこは非常に我々としてもしっかり受けとめるべきだという風に思います。
それから、この勧告書に付属する調査報告書というのがありまし て、そちらの方では国籍選択制度の廃止の検討を速やかにしてほしいと求めています。 私の理解では、この台湾の問題というのは日台の外交関係がないというところで、未承認国家との国籍をどうするかという問題で、特殊なケースであるわけです。
その特殊なケースについて、こうやって日弁連は今回勧告を出したけれども、一方でそもそも国籍選択制度さえ無ければ、台湾のこのような問題でも当事者が悩む必要はなくなるわけですから、そこを視野に入れた勧告であると私は読み解いております。
この日弁連の勧告が出たところで申し立て人の方に私も話を聞きまして、 どんなことをおっしゃってるかということを聞いておりました。
どこまでその方の意を尽くして書かれてるか、書けたのかっていうのもあれですけれども、 このようにおっしゃってます。
・思ったより踏み込んだ表現で驚きました「(人権侵害の)可能性がある」という勧告になると思っていましたが、ここまではっきり言ってくださって感謝しています。これを受けて国は無視するべきではないし、同時にマスコミの皆さんの報道にも期待してます。閣議後の記者会見での金田発言でしたからね、あれは。その記者の皆さんが、今の法務大臣に、きちんと どう考えるか問いただして、再検証してほしい、というふうにおっしゃってます。

この日弁連の勧告が出たことについて、実際報道されたのは弁護士ドットコムだけでした。 その他、いわゆる大手メディア、新聞テレビあるいは他のネットメディア等も一切報じていません。そこにはいろんな事情があると考えられますけれども、社会の関心がそこまで残念ながら集まらなかったということは、やはり当事者の方としても忸怩たる思いがあると思います。
一方、この勧告それから調査報告を読んでみますと、日弁連の方々も大変苦労して 調査されてるというのが伺えます。 法務省とのやり取りも、非常に微に入り細に入り渡っておりますし、またその報告書をまとめるのもかなりの作業量だと思います。更にそれを、例えば日弁連と言っても別にこの問題に詳しい人だけじゃないですから、おそらく台湾の特殊なケースを知らない方に問題の重要性等を説得しながら、この勧告を作ってきたはずです。これはこの勧告の一つ一つが私はすごく 重いものだと思ってます。

そのことに対して、じゃあ世間が、あるいはジャーナリズムが、メディアが、応え切れたのかと言ったら全くそれは応え切れてないというとこなので、非常にそこは残念に思います。 ただ、またそれもまた別の角度から考えると、それにはいったいどんな理由があるのかというのを、やっぱりこれ、次のステップを考える上でも、また今日こういう場でも議論していかなきゃいけないのかなという風に思っています。
今回の勧告及び調査報告書、結構長いものになってるんですけど、私なりに読んでみて気になった点というか、目に留まった点を簡単に整理させていただきます。
今回の勧告書そのものは、非常にシンプルに結論だけ書かれています。勧告書申し立て人のケースは台湾のいわゆる重国籍問題についてということですので、あまり問題を広げて論じるよりもシンプルに書いた方がいいと考えて書かれてるんじゃないかと思います。
一方、付属の調査報告書は読み応えのあるもので、法務省への照会内容と日弁連の法的な立場等が詳しく述べられています。 内容については先ほど申し上げたように、その台湾と日本のダブルの国籍所有者に対しては、国籍選択を求めてはならないというものですけれども、その理由というのは以下のよ うに書かれております。
・日本政府は非承認国家である台湾の証明書をまず受け付けないということ。台湾は日本と外交関係がないと国家として看做していないですから、その例えば台湾政府が発行した その国籍離脱証明等の文書も日本側としては一つの証明として受け付けないと、これはもう日本政府の立場として揺らいではいない。同時に日台重国籍者というのはですから、日本国籍の離脱ができないということになります。
つまり、台湾からの書類を持って、じゃあ、あの日本国籍離脱して台湾籍(だけ)になっていいよと言うか、なりますね、ということを日本側、日本政府としてはそのような判断はできない。手続きを取らないということになりますから、日本国籍の離脱ができないわけです。 できないということは、選択するということになった場合、日本国籍しか選べなくなってしまいます。それはおかしいのではないかと。ですから、申し立て人、台湾出身の重国籍者は日本の国籍法14条に基づく選択義務は負わない、 こうした論の展開なんですね。つまり、今他のダブルの方々に課されている選択義務を日台重籍者は負わないということです。
実際日本政府は彼らに対して、法務局の窓口で「どうしましょうか?」と聞かれたとき「選択宣言をしてください」と案内をしてるというわけです。蓮舫さんのケースもそうで、そこでは台湾の書類も一応参考としているかとして出してください、と言ったりもする。そうしたら、その対応には矛盾があり、事実上、日本国籍の選択を当事者に強要している。つまり、日本国籍しか選べないので、当事者に強要しているに等しい、と日弁連では指摘しています。これがいわゆる人権侵害にあたるという論理構成になります。
加えて、今回の調査報告書で、私がやはり大事だと思ったのはいくつかありまして、1つはかねてから言われていた「催告」、つまり、二十二歳に達した二重国籍者の方にどっちか選びなさいと催告すると15条で書かれてるんですけれども、それを1回もやったことがない、というように、法務省は日弁連へ回答しております。
しっかりとこのような形で文書に残る形で回答を得たことは良かったなと思います。それから今回の申し立てとは別の論点ですが、複数国籍の容認を求めた日弁連の見解というのが2008年に出されてるんですけど、それもこの調査報告書では言及しております。複数国籍の容認、つまり選択制度がなくなってしまえば、そもそもこの問題は雲散霧消してしまうといいますか、解決に向かうと。そもそも、ですから大事なアイデン ティティである生まれながらの、2つ持っている国籍を無理やり引き剥がしてしまうというのは望ましくない。そういうこともしっかりと、この調査報告書では書かれてるというのも読みどころではないかなと思いました。
次に行きます。そして、これは今の話と繋がるんですけど、この問題やっぱりちょっと何層建てにか、なってるので、ざっくりと問題点を分けて説明をさせていただきます。この国籍法 と、二重国籍を巡る問題点というのは、やはりこの台湾のケースが絡む以上、どのように表現したらいいか、どのように訴えたらいいか。やっぱりこの「二重国籍と日本」という本を書いてても悩ましいところありました。 というのは、矛盾ではないですけれども、ロジックが重ならないところはやはり出てきたんですね。だからやっぱり頭の中をちゃんと整理してわけて考えた方がいい。それはもう今回の勧告というものが出た。それは良かった。じゃあ次どうしようかという時に必ずそういうクリアな整理の仕方をしておかないと、その主張がやはりぼやけてしまうというところがあると 思います。なのでこんな感じで整理してみました。

まず台湾出身者の重国籍の問題。これは今回の申し立て事案であり、これ以上は述べません。次が、台湾と絡む人以外の人々の生来の重国籍の問題。これは国籍法14条の問題。二十二歳になる前に国籍を選択しないとならない。大坂なおみさんとか、女子プロゴルフの方とか、我々もニュース等で彼らがそうした問題に直面していることを聞くものです。それから3つ目が、これも今現在進行中の違憲訴訟と絡みますが、外国籍を取得したことで、日本国籍が剥奪されるものです。これは国籍法11条。訴訟では、憲法違反に当たるということで、東京高裁で争っています。これもしばしばニュースで報じられます。
論点の4つ目が、大きな背景として、やっぱり日本の国籍法で複数国籍を認めるかどうかという問題がどうしても避けて通れない。その問題をちゃんと議論しないと、1、2、3の問題も多分解決は難しいのではないかと私は思います。それぞれの問題ももちろん大事ですが、同時に複数国籍問題をどうするかを整理していかないといけない。
それと、最後に、複数国籍問題も含めて、今の日本の国籍法がどうあるべきなのかという点です。大幅に時代に取り残されていないか。この国籍法を我々日本人か、日本社会がどうしていくかというのが、最も遠い射程かもしれませんが、でもやっぱりそこは常に考えながら議論していかないといけない なという風に私は思っております。
だいぶ時間も使い果たしたので最後のページになります。では、私なりに個人的に今回の勧告を受けて、どう考えたのかというところなんですが、蓮舫さんの問題は非常にうやむや感が残った。議論が拡散してしまって、何かみんな言いたい放題で、一体あの問題は何だったのかというところがどうしてもしっくりいかない。それ で、「二重国籍と日本」という本もみんなの力で作ってみたわけですけれども、なお しっくり行かないあのモヤモヤ感。
やっぱりそれは、今回日弁連の勧告を読んでみてつくづく思いました。あの時の議論は「法的な根拠もなく進められた議論」だった。法律のことをおろそかにして、空中戦を散々戦って撃ち合って、当事者たちは撃ち終わったらもう、それで 「はいおしまい」という感じで、そこの場から、舞台から去ってしまったんですけども、その実際に弾が舞台にいない一般の人達にどんどん降ってくる。それがいまも続いてるわけです。
それが、今回の申し立て人の気持ちだったと思います。そうしたところを、その議論に関わった人たち、蓮舫さんを含めて、ほとんど理解していない。これが非常に重要なところだと思います。その歪みがなお今日まで続いておりまして、残っている。議論を最初に戻して「あの話は法的な根拠もないまま、みんなで喋った馬鹿げた騒ぎだったんじゃないのか?」というような問題提起をするにあたって、今回しっかりした勧告を日弁連も出してくれたことの意義は非常に 大きいと私は感じています。これが1点目です。
2点目はやはり、今私もこの30分の中で何度か言いましたけれども、この勧告は台湾の関 係者の重国籍問題にとどまらず、国籍選択制度、ひいては国籍のあり方を考えるところま で射程を広げる内容になってるということにも留意したいと思います。ここにはちょっと書け ていませんけども。もちろんこの勧告を受けて、その窓口等で一人一人の個人として法務 局等からこの勧告と内容と齟齬があるようなことを言われた人は、この勧告のコピーを持っ て「これ読んでください。」と言えばいいわけですよ。これも非常に大きいところですよ。それ とはまた別の次元での国籍選択制度、国籍のあり方を考えるところでもまた射程を広げる 内容となっているので、是非そこも読んでいただければなと思います。
最後ですが、民間組織とはいえ、非常に権威のあ る日弁連の勧告が出たということで、例えば蓮舫さんや議論に関わった政治家の方々、金田法務大臣含めてですが、メディアや有識者等にしっかりと読んでもらい、国籍法の見直しに向けた議論を始める時期に来ていることを広く理解してもらうためのロビー活動をやっていく上でも、やはり貴重な論拠になる。これを片手に、いろんな人に 会って話ができるという意味でも、私としてはとても心強いものだと思っています。どうもご清聴ありがとうございました。


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