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旅先で出会った動物たち 〜海の京都・伊根編〜

わたしの旅の楽しみは、その道中でなにか生き物を発見することです。

わたし自身、動物園に行くのはどちらかというと気が進まない方なので、無類の生き物好き!というわけではないのですが。

旅先で出会う生き物たちは、いつものびのびとしていて生活の一部を垣間見せてくれるので、こんなところでこんな風に暮らしているんだなあ、と見ていてほっこりします。

なので旅先ではいつも、どんな生き物に出会えるかなと、生き物にアンテナを張りながら動いています。

このノートでは、わたしが旅の中で出会った生き物たちを紹介します。


海に浮かぶ町「伊根」に住む
かもめ・うみねこ

かもめやうみねこは、特に珍しい動物ではありません。港にいけば出会うことも多いと思います。

しかし、なかなか港に行く機会のないわたしにとっては、見るとなんだか嬉しくなる生き物でもあります。

かもめの好きなところは、その鳴き声です。
どこか懐かしさを感じさせるその鳴き声が、潮の音と混ざって聴こえてくる、あの音がたまらなく好きなのです。

そんなかもめに出会えるお気に入りの旅先は、京都府の伊根町。

海の京都と呼ばれるこのエリアには、「舟屋」という海に浮かぶ民家が立ち並び、〝日本のベネチア〟ともいわれています。

舟屋は、民家の1階がそのまま海への出入口、船着場になっている漁師特有の家のことです。


透き通った海は、底が見えるほど綺麗で、エメラルドグリーンの水の中で、小さな小魚たちが泳いでいるのが見えます。

舟屋や民家の隙間からは、海が見えたり、小道が見えたりします。

こういう風景も込みで、
何度でも訪れたい大好きな旅先です。

また、港町ですから、かもめやうみねこなど海鳥が多いというのもこの町の好きなところ。

はじめて訪れた日には遊覧船や海上タクシーに乗って、たくさんの海鳥たちと戯れました。

かもめたちは遊覧船の乗客から、かっぱえびせんというおいしいエサがもらえることを知っています。

そのため遊覧船が港から出ると、海鳥たちも一斉に飛び立ち、わたしたちを囲んで鳴き声を上げます。かもめたちは、船のスピードと速度を合わせて飛んでいるので、空中に止まっているようにもみえて面白かったです。

エサを投げると、ひゅーんと降下してきて見事キャッチ!

実際にやってみるとわかりますが、このえびせんキャッチがとっても上手!
うみねこもかもめも、さすがの動体視力です。


ちなみにこの日は与謝荘さんという、舟屋の宿に宿泊しました。

ここの宿泊で、特によかったのは朝。
襖をあけると、キラキラと輝く海が見えることです。

浴衣のままベランダの椅子に腰掛けると、かもめが手すりの方まで来て「おはよう」と挨拶をしてくれました。

なんかいい感じに書きましたが、わたしはディズニープリンセスではないので、かもめの真意は分かりません。おそらく「おいエサよこせ」と言っているような気もしますが、ここは都合よく捉えておきますね。

朝のもやがかった空気。船の出航する音と、カモメの声と、潮の音。

旅の中でのこうした時間がとても好きです。


与謝荘さんは食事処もとても素敵で、テーブルの目の前が海。定置網の浮き玉にのっているかもめたちを眺めながら、たまごかけごはん付きの朝ごはんを食べました。なんて贅沢な朝なんだろう…。


宿泊したのも舟屋ですが、ほかの舟屋も200円払えば見学することができたので、2泊目以降は舟屋の一階で、海に足をつけてぼーっとしていました。

舟屋からのんびりと海鳥たちにかっぱえびせんをあげていると、まるでこの町にずっと住んでいるかのような錯覚を起こします。

実際に数ヶ月だけ舟屋を借りて住んでいる人もいるそうで、一階でのんびりと釣りをするおじいさんを見て、なんだかいいなあと思いました。

のんびりと時間が流れる伊根の舟屋。

また来るからねーとに最後に手をふると、それに答えるようにかもめが「クゥー」と鳴きました。

次回は、鹿児島県・桜島の人懐っこすぎるネコについて投稿しようと思います。

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