菩提山 穴太寺(ぼだいさん あなおじ)
参拝日時 2020年11月20日金曜日 雨上がり 昼過ぎ 一時間程度
場所 京都府亀岡市
宗派 天台系
開基 大伴古麿(おおとものこまろ)伝
創建 705年 慶雲(けいうん)二年 飛鳥時代
本尊 薬師如来 完全秘仏(開帳の記録なし)
本堂・庭園拝観料 大人500円
駐車場 普通車一回500円 お寺の前に私営の広い駐車場あり
入山時間 8:00〜17:00
西国三十三所 第二十一番札所
*去年の11月に参拝したので料金など変更されているかもしれません。
本堂
(写真左)
■中尊 薬師如来像 秘仏
■左 札所本尊 聖観世音菩薩 秘仏/三十三年毎の開帳
1968年11月に盗難に遭い未だ発見されていないため現在安置されている像は盗難後に胸元の傷も再現して模刻されたもの。
本来の聖観世音菩薩像は「身代わり観音」の伝説で知られ今昔物語集にも取り上げられている。
本来の聖観世音菩薩像は観世作、像高110cm、鎌倉時代。
■右 御前立札所本尊 聖観世音菩薩立像 こちらは開帳されています。
■厨子王丸肌守本尊
『安寿と厨子王丸』で厨子王を逃そうとした安寿は山椒太夫に罰として火箸を額に当てられたが肌身離さず持っていた仏像のおかげで痕にならなかったという伝説の像。小さなものらしい。特別拝観時に開帳。(ネットで確認すると観音像説と地蔵像説がある。本堂で解説のテープが流れてたけどちゃんと聞いてませんでした)
厨子王丸が都に上がる途中で穴太寺に匿われた縁から後に奉納したと言われる。
須弥壇がかなり大きく立派。禅宗様の赤い塗りに煤で時代がついて重厚で美しい。
また天井画も見事。
本堂は焼失ののち享保二十(1735)年に再建されたもの。つまり280年ほど前のものと思われる。
■左脇壇
・釈迦如来大涅槃像
明治29年本堂屋根裏から発見された。孫娘の病の平癒のため参詣していた信者の霊夢によりこの像を探し当て、堂内に祀ると孫娘の病も当時の住職の病も平癒したという。それ以来諸病悉徐の涅槃像として自分の病の箇所と同じところを撫で自分の体をさするとお釈迦様のご利益に与れる『なで仏』として知られる。
枕をあて敷布団を敷き掛け布団を掛けたお釈迦様。(「布団をめくっても大丈夫。コロナ予防対策は各自でしっかりね!」とのこと)
・涅槃像奥 阿弥陀如来立像/観音菩薩像/勢至菩薩像
脇間の長押に第二次世界大戦に出征したと思われる兵士の白黒写真が三つ掛けられていたのが印象的。数代前の住職の関係者で戦死したのだろう。
■右脇壇
・不動明王立像
本坊から本堂へ向かう廊下
誰もが好きな感じ。
『そうだ京都、行こう』のロケ地に推したい(もう使われたかもしれない)。
本坊
奥に写ってるのが庭園。
こんな家に住みたい(家政婦さん庭師さん付き)。
本坊から見学できる庭園と多宝塔
本堂内や本坊、庭園は有料ゾーン(500円)。
有料ゾーンはスルーしてるお客さんが多かったですがここはぜひ見てほしいです。
画像左側にチラッと見えますが縁側部分に緋毛氈(ひもうせん)が敷いてあってここに座って庭園を眺めることができます。
コロナ禍+曇天+平日のせいか本坊の客は私だけだったのでのんびりぼんやりさせてもらいました。
鐘楼
朝晩ついていてほしい鐘。
空が広い。
本堂と紅葉
天気が悪かったのが悔やまれるが非常に美しい紅葉。
手入れも行き届いていて綺麗。
静かな田園地帯にあるお寺で参拝客でごった返すわけでもなくのんびりと落ち着ける場所。
遠くから来るなら京都市内の有名寺院を優先することをお勧めするが、有名どころは行き尽くした人や田舎のお寺が好きな人、京都近郊在住の人にはお勧めする。
交通について
最寄りの亀岡駅からは遠く、歩くのは難しい。
電車利用の場合【京都駅→亀岡駅→バスまたはタクシー】となる。
車利用の人はついでに善峯寺へ行こうと思った場合一旦西京区に出てから南下するのをお勧めする。山道経由はとても狭いと思われる。多分かかる時間も大して変わらない。
ちなみに私は京都善峯寺→箕面勝尾寺→亀岡穴太寺のコースでお参りしました。
勝尾寺から穴太寺はいくつかコース(いずれも山道)がありますが広めな道をチョイスすれば問題ないと思います。
善峯寺から勝尾寺は高速利用。
車を使えば一日でこの三つのお寺を回れます。
マップでマークしてる亀岡の鍬山(くわやま)神社も紅葉が綺麗です。
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